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09月12日-02号

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  1. 海南市議会 2017-09-12
    09月12日-02号


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    平成29年  9月 定例会               平成29年           海南市議会9月定例会会議録                第2号           平成29年9月12日(火曜日)-----------------------------------議事日程第2号平成29年9月12日(火)午前9時30分開議日程第1 一般質問-----------------------------------本日の会議に付した事件議事日程に同じ-----------------------------------出席議員(22名)      1番  中西 徹君      2番  米原耕司君      3番  東方貴子君      4番  中家悦生君      5番  森下貴史君      6番  黒木良夫君      7番  美ノ谷 徹君      8番  榊原徳昭君      9番  川崎一樹君     10番  宮本勝利君     11番  上田弘志君     12番  岡 義明君     13番  橋爪美惠子君     14番  河野敬二君     15番  片山光生君     16番  寺脇寛治君     17番  川端 進君     18番  川口政夫君     19番  黒原章至君     20番  宮本憲治君     21番  磯崎誠治君     22番  栗本量生君-----------------------------------説明のため出席した者   市長           神出政巳君   副市長          伊藤明雄君   教育長          西原孝幸君   総務部長         塩崎貞男君   まちづくり部長      北野 正君   教育次長         池田 稔君   総務課長         山縣秀和君   企画財政課長       橋本伸木君   管財情報課長       中野裕文君   市民交流課長       井内健児君   産業振興課長       中阪雅則君   建設課長         川村英生君   管理課長兼港湾防災管理事務所長                森下順司君   学校教育課長       大和孝司君   生涯学習課長       井口和哉君-----------------------------------事務局職員出席者   事務局長         宮井啓行君   次長           小柳卓也君   専門員          瀧本純裕君   副主任          堀内進也君-----------------------------------                           午前9時30分開議 ○議長(宮本勝利君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。----------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(宮本勝利君) これより日程に入ります。 日程第1 一般質問を行います。 質問に入る前に、質問者にお願いいたします。 議案に直接関係する内容の質問は、議案審議の際にお願いいたします。また、質問内容が重複すると思われる場合は、質問者間で調整くださるようお願いいたします。 一般質問の通告を受けておりますのは     21番   磯崎誠治君     3番   東方貴子君     5番   森下貴史君     17番   川端 進君     2番   米原耕司君     13番   橋爪美惠子君     8番   榊原徳昭君     20番   宮本憲治君     18番   川口政夫君     4番   中家悦生君     14番   河野敬二君     12番   岡 義明君     11番   上田弘志君 以上13人であります。 通告に従い、順次質問を許可いたします。 21番 磯崎誠治君   〔21番 磯崎誠治君登壇〕 ◆21番(磯崎誠治君) 改めましておはようございます。 議長のお許しをいただきましたので、通告に従って9月定例会の一般質問を始めさせていただきます。 仁坂知事の県政報告会が、ことし7月21日に本市保健福祉センターにおいてありました。行政の防災や経済問題、福祉など重点施策などの説明が、約2時間近く直接知事から話されました。 そのときの話の中で、観光施策について、平成28年度にはに来られた外国人宿泊者が50万人台に達したなどと話され、世界遺産や日本遺産を前面に出して観光行政を積極的に進めていく、外はもちろん海外からの観光客誘致にも積極的に力を入れていく、そのためにパンフレット観光案内表示で多言語表示をしていくとおっしゃいました。また、多言語ウエブサイトでの情報発信も積極的にしていくなどと話されました。 また、本県は天候的にも安定した環境で景色のいい場所が多く、サイクリングして回るのに大変恵まれている。「サイクリング王国わかやま」を進めていくなどの話が私には強く印象に残りました。 ホームページによりますと、和歌山をサイクリングでめぐり、豊かな自然や地域の文化を肌で感じ、また季節の果物や地域の食を楽しみませんかとうたっています。本市の6月定例会では、サイクリングロードのブルーのラインの整備の予算がつきました。これから市内各地での整備が始まってくることを期待しています。 このが進める観光行政に本市も乗っかる手だてを考えませんか。 本市では平成17年4月の合併時から人口は減少し続け、高齢化率が非常に高くなってきています。現在、本市の人口は5万2,000人台で高齢化率も34%台ではないかと思います。 昨年2月に作成されました「海南市人口ビジョン・海南市総合戦略」によりますと、今後、本市の人口はさらに減り続け、高齢化率も上昇するとグラフに示されています。人口減少の理由はいろいろ複合的な要素があり、一概にこれとは言いがたい問題であります。 人口減少を食いとめる手だての一つに若者定住促進があります。しかし、本市には若者たちの好む住居が少ないのと、住宅を建設しようと思っても地価が高く、新築住宅のコストが他市よりも非常に高くつくことなどが原因で、若者定住につながらなく、こういうことも人口減少の一因ではないかと私は思います。 この人口減少と少子高齢化上昇を食いとめる手だては、今のところ見当たらないのが現状ではないでしょうか。 そのような中で庁舎が間もなく高台に移転されます。庁舎移転後のまちのにぎわいや活性化をどうするか、以前から議会での一般質問や特別委員会などで活発に議論されてきました。庁舎跡地へ図書館やホール機能を完備した交流施設を建設し、周辺の公園なども再整備して、年間15万人の人の動きを想定した庁舎跡地地域でのにぎわい再生の議論が交わされてきました。 まちのにぎわいを再生することは至難のことと考えます。 下津町地域では平成17年の合併と同時に、丸田地区の役場跡地周辺では人の動きが全くと言っていいほどなくなりました。役場跡地に行政局を建設し、2階に教育委員会が入って一応の形はできましたが、役場があったときのような人の動きが戻りません。この10年間で加茂郷駅前から行政局までの間で、薬局、本屋、電器店、魚屋、食堂、化粧品店、八百屋、パン屋などの廃業が続いています。 廃業の理由はいろいろあると思います。しかし、この本庁のある日方地域でも庁舎が高台に移った後は、よほど大胆にまちの活性化策を出していかないと、下津行政局周辺と同じ現象が起きてくることが予想されます。本市の人の動きを考えるだけでは、にぎわいを生み出すことは難しいと思います。 そこで、本市の魅力である自然環境や歴史遺産、文化財、国宝などを積極的にアピールし、本市に人を呼び込む施策を積極的にしていくべきではないかと考えます。 また、自然環境が非常にすぐれている本市で、体験型の観光なども積極的に企画することで、観光客の本市での滞在時間も長くなり、人の動きにつながってくるのではないでしょうか。 和歌山市では、マリーナシティの観光客の増加が和歌山市の観光客増加につながってきていると言われています。しかし、マリーナシティで遊んで帰すだけではもったいない、この客を和歌山市内の他の観光施設に向けることはできないかなどと真剣に研究されている民間のグループもたくさんおります。 本市はマリーナシティへの通り道であります。高速道路を使ってマリーナシティに来る客を素通りさせるだけでは本当にもったいないです。本市の観光地にも立ち寄ってもらえるような施策を考えるべきだと思います。 本市の日本遺産に指定された景観や万葉の歴史遺産、国宝建造物など積極的に情報を発信し、本市に市外から人を呼び込み、まちのにぎわいにつなげることができないかと思い、当局の観光行政に関する姿勢、方針などをお聞きいたします。 それでは、質問に入ります。 中項目1、が進める観光行政を本市ではどのように捉えているのでしょうか。 1、外国人観光客誘致について、の方針を本市ではどのように捉え、本市の役目はどのように考えているのでしょうか。お聞かせください。 2、が進めるサイクリングロード事業について、市の役割をどのように考えているのですか。お聞かせください。 本市に日帰りだけでも立ち寄ってくれる観光客がふえることは、まちの活性化につながってくると私は考えます。の進める観光施策とともに、本市への日帰り観光客誘致について、まず市長の考えをお聞かせください。 また、担当課としてはどのように捉えられているのかお聞かせください。 次に、中項目2、本市独自の観光施策の推進、充実をについて、5つの項目で細かく質問いたします。 1番、本市を訪れた観光客の推移は、宿泊客と日帰り客それぞれ過去5年間ではどのようになっていますか。おわかりの範囲で結構です。過去5年間の統計などがあればお聞かせください。 2番、本市の観光パンフレットはどのようなものがありますか。また、どこに行けば観光パンフレットをいただけますか。お聞かせください。 3番、本市の観光案内看板はどこにありますか。それはどのようなものですか。お聞かせください。 4番、本市独自のインターネットでの観光案内は、どこが担当されてどのようにされていますか。また、情報の更新はどのようにされていますか。お聞かせください。 5番、が進めるサイクリング王国に連携し、本市でも市道などにブルーでラインを引いて整備することがさきの議会で決まりました。が積極的に進めるサイクリング政策に乗っかり、本市の景観や農産物の宣伝をこの機会に積極的にするための本市独自のサイクリングマップの整備や、休憩所等の設置についてはどのように考えますか。お聞かせください。 続いて、中項目3に移ります。 本市では、熊野古道を散策するハイキングや歴史のある下駄まつり、また春はひなめぐり、夏は風鈴まつり、ふるさとまつりなど各種お祭りなどとともに、市民交流センターでのイベント、歴史民族資料館や民間の施設などでのイベントなど、たくさんのイベントが実施されています。これらのイベントのうち、観光行政に関するイベントの開催情報や参加者募集などは、主にどこがどのようにされているのでしょうか。市民の方々や他市の方々から、イベントが終了して新聞記事などになって初めて知ったという声をよく聞きます。市のホームページや広報紙などで告知されていると思いますが、どこの部署が、どのぐらい前からどのように情報発信されているのですか。詳しくお聞かせください。 以上で登壇しての質問を終わります。 ○議長(宮本勝利君) 当局から答弁願います。 市長 神出政巳君   〔市長 神出政巳君登壇〕 ◎市長(神出政巳君) 皆様、おはようございます。 それでは、磯崎議員からのが進める観光行政、そして本市の日帰り観光客の誘致についてお答えいたします。 は4月に今後10年を見据えた和歌山長期総合計画を策定し、今後の観光への取り組みとしては、多彩な観光資源をつなぐ周遊ルートの構築により、消費拡大が期待できる長期滞在型観光を推進するという方針を出されております。これは、世界遺産を初め日本遺産や名所旧跡など多くの観光資源を活用し、県内各地をめぐるルートを構築することで観光客に長く県内に滞在いただこうとするものであります。 そのような中、4月に「絶景の宝庫 和歌の浦」が日本遺産に認定され、本市では琴ノ浦温山荘、黒江の町並み、熊野参詣道紀伊路、長保寺の4施設が日本遺産の認定を受けました。今後も和歌山及び和歌山市とともに協力し、観光客の誘致に取り組んでまいりたいと考えているところであります。 しかし、本市には宿泊施設が少ないので、近畿一円からお越しいただく熊野古道わくわくハイクや人気のきのくに海南歩っとウオークなどを種に、市観光協会、また各種団体等と連携することで日本遺産の活用を図りつつ、好評のうるわし館での蒔絵体験等、さまざまな体験ができるような半日または1日程度の周遊ルートを構築し、日帰り観光客の誘致拡大、そして議員の御発言にありました滞在時間の延長により、まちのにぎわいにつなげるよう努めたいと考えております。 また、インバウンド(外国人観光客)への対応として、既に実施のお土産買い上げ時の免税制度の活用を初め、今年度に多言語表記の看板設置を予定しており、今後もさまざまな取り組みを検討していく必要があると考えているところであります。 今後とも、いろいろな御提案をお願い申し上げ、答弁といたします。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長   〔産業振興課長 中阪雅則君登壇〕 ◎産業振興課長(中阪雅則君) 続きまして、中項目1のが進める観光行政を本市ではどのように捉えているかのうちの外国人の観光客誘致について本市の役目はにつきましてお答えいたします。 市長が答弁いたしましたように、では長期総合計画の中で今後の観光への取り組みの方針が出されています。知事みずからがマレーシアや中国等に出向き、現地の旅行会社に和歌山への観光客誘致をトップセールスしております。本市といたしましても第二次総合計画案でお示ししていますように、外国人観光客の増加や旅行者ニーズの多様化に対応した事業の展開を検討してまいりたいと考えております。 まず、誘客施策としては、和歌山の魅力ある観光ルートの一部に本市内の観光を取り入れていただくようににお願いし、外国への発信やアピールを行い観光客誘致に努めるとともに、市観光協会とタイアップし、専門家を招き外国人観光客誘致の研修会開催等を検討してまいりたいと考えています。また、お越しいただいた観光客の満足度向上のためには、市長が答弁しましたように、本年度における多言語看板の設置はもとより、次年度以降にも多言語による案内標識や旅行客向けWi-Fi、お土産パンフレットを充実させることで、外国人観光客にも対応してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(宮本勝利君) 川村建設課長   〔建設課長 川村英生君登壇〕 ◎建設課長(川村英生君) 続きまして、が進めるサイクリングロード事業における市の役目についての御質問にお答えいたします。 本事業は、和歌山自転車整備政策の一環として県内各地の魅力を楽しみながらの観光や健康づくりを促進し、既存の道路ネットワークを最大限活用し、海、山、川沿いを走る連続した自転車走行空間を確保するものでございます。 この中で、本市の役割といたしましては、和歌山からサイクリングロードに指定、設定されている市内の市道ルートにb-ラインと呼ばれる青い破線を設置し、自転車利用者への円滑な誘導、自動車ドライバーへの注意喚起を図りながらサイクリングを楽しめるよう・市連携して自転車走行環境を整えるものでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長   〔産業振興課長 中阪雅則君登壇〕 ◎産業振興課長(中阪雅則君) 続きまして、中項目2、本市独自の観光施策の推進充実をについてのうち、本市を訪れた観光客の推移は、宿泊客と日帰り客それぞれ過去5年間ではどのようになっていますかについてお答えいたします。 年度別の宿泊客数ですけれども、平成24年は1,834人、平成25年は2,985人、平成26年は1,759人、平成27年は4,926人、平成28年は6,845人となっております。 次に、年度別の日帰り客数ですが、平成24年は113万507人、平成25年は115万3,642人、平成26年は122万7,732人、平成27年は133万1,896人、平成28年は132万7,723人となっております。 続きまして、本市での観光パンフレットはどのようなものがありますか。また、どこに行けば観光パンフレットはいただけますかについてお答えいたします。 当課で作成いたしました観光パンフレットは3種類ございまして、1つ目は「海南市観光ガイドマップ」です。これは、海南市全域の観光ガイドマップで、熊野古道、黒江の町並み、国宝、庭園、レジャースポットなどを掲載してございます。2つ目は「たびいろ海南今昔」でございます。これは、歴史とものづくりのまち海南ということで、歴史の教科書のように時代を追いながら海南の見どころを紹介しております。3つ目は「黒江散策マップ」です。これは、黒江の町並みと伝統漆器を見て体験し、紀州漆器のまちを楽しんでいただくためのものです。 また、そのほかに民間事業者が作成した「わお!ハイウェイマップ 紀北エリア」、またが発行している「水の国、わかやま。」、「和みわかやまっぷ」、「和歌山街道マップ 熊野古道紀伊路」、そして英語版の「Visit Wakayama」の5種類がございます。 これらのパンフレットは、物産観光センター紀州漆器伝統産業会館、ポルトヨーロッパ、マリーナシティホテルの4カ所に置いてございます。そのほか、海南市役所、下津行政局、支所、出張所等にも置いてございます。 続きまして、本市の観光案内看板はどこにありますか、それはどのようなものですかについてお答えいたします。 まず、市が設置したものが3カ所ございまして、黒江公民館前の川端通りに「黒江の町並み散策ガイド」という黒江の町並みを地図とともに紹介したものがございます。また、下津駅前には「海南市下津町観光案内図」ということで、下津第一中学校の生徒の皆さんが製作したものがございます。加茂郷駅前には「海南市下津町観光案内の図」ということで、下津第二中学校の美術部の皆さんが製作したものがございます。そのほか、海南駅前には海南海草地方広域観光協議会が設置した「海南海草観光案内図」ということで、海南市と紀美野町全体の観光スポットを地図にあらわしたものがございます。 続きまして、本市独自のインターネットでの観光案内はどこが担当され、どのようにされていますか。また、情報の更新はどのようにされていますかについてお答えいたします。 本市にかかわる観光案内は、市のホームページ内のイベントカレンダーや「海南観光ナビ」という市観光協会ホームページによる情報提供、そして、「ようこそ海南」という産業振興課作成スマートフォンを活用した観光アプリがございます。 なお、市のホームページ以外の更新につきましては不定期でございます。 続きまして、市独自でのサイクリングロード整備はどのように考えるかにつきましてお答えいたします。 サイクリングマップにつきましては、が発行しているような広域的に作成するものと考え、市独自での作成は考えておりません。また、休憩所につきましては市内の観光名所等にはサイクリストの休憩所として利用いただけるようお願いをしているところではございますが、サイクリングロードに沿っているわけではございません。サイクリングロード沿いにおいても休憩施設は一定必要と考えますが、サイクリングロード全体でのバランスもありますことから、設置につきましてはが事務局を務めております和歌山サイクリングロード整備利用促進連絡会の中で協議をしてまいりたいと考えております。 次に、中項目3のイベント情報の告知発信はどのようにしているかについてお答えいたします。 イベント情報の発信につきましては、主に市報と市のホームページで行っております。市報につきましては、内容にもよりますが、イベント同月に掲載する場合もあれば、2カ月程度前に掲載する場合もあります。ホームページにつきましては、トピックスへの掲載や月に1度のイベントカレンダーへの掲載にて発信しております。 その他、当課では市観光協会のホームページや観光アプリにおいて告知しており、更新は不定期となっております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 再質問ございませんか。 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) それぞれお答えいただきました。 まず、市長に再質問させていただきます。 半日や1日程度の周遊ルートを構築し、日帰り観光客の誘致拡大に努めていきたいというお答えで、私も大賛成です。 そこで再質問いたします。 車で来られて自由に無料で駐車できる休憩所やトイレなどがあれば、マリーナシティなどから帰る際に素通りがなくなると思います。例えば藤白インターからおりてマリーナシティまでの国道42号沿いに道の駅などができれば、私は最適だと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 道の駅の設置についての再度の御質問にお答えいたします。 御発言のように、本市はマリーナシティに隣接しておりまして、高速道路のインターやJR海南駅などからマリーナシティへ向かう多くの利用があります。マリーナシティの入場者数は年間200万人以上と言われておりまして、来場者に黒江の町並みなど近隣にある観光エリアにも足を伸ばしていただけるよう、うるわし館を初め、現在、周辺の民間施設とともに体験や買い物などを充実させ、観光エリアとしての魅力アップに取り組んでいるところでございます。 御提案の道の駅については、今、全国で1,100を超える設置がされております。道の駅の設置が始まった20年前は、通過する道路利用者へのサービスが中心でありましたが、近年は農業、観光、福祉、防災、文化など地域の個性や魅力を生かしたさまざまな取り組みが展開されておりまして、国は今後地域の拠点機能の強化とネットワーク化を重視し、道の駅自体が目的地となるよう育てていくという方針を打ち出しているところでございます。 道の駅は駐車場、トイレ、休憩所、情報発信施設、物産販売所や飲食店などの施設が必要となりますので、100メートル四方の1万平方メートル程度の土地を確保しなければなりません。設置者である市町村と道路管理者が一緒になって整備を行う一体型と、設置者である市町村が単独で整備を行う単独型があります。 本市の場合、国道42号に隣接して設置をするのであれば一体型が可能となります。一体型の場合、駐車場、トイレ、休憩所、情報発信施設については、土地の取得も含めまして道路管理者である国が整備をすることになりますので、設置者である市は第二駐車場と物産販売所等の整備を行うこととなります。 以前、国会議員からのアドバイスがあったり、職員の中にもマニアックな方がおられますので本市でも検討したことがありますが、しかしながら、現状では成功している道の駅は全体の約3割から4割程度であり、設置後の運営手法が大変難しいとお聞きをしているところでございます。 設置については、全国の事例等を研究し、再度具体的に適地があるのか、また物産販売がどのような形であれば可能かなど検討をさせていただきたいと考えます。 以上です。 ◎市長(神出政巳君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) なるほど、道の駅を営業しようと思ったら、かなりの広いスペースが必要になります。それと、協力してくれる商工会議所あるいはJAなどの協力者が必要になってくると思います。採算で考えて道の駅を営業するとなりますと、今、市長がおっしゃるようなことになってくると思うんです。 でも、道の駅は人が集まってまちの活性化につなげていける、そういう他所から来た人を少しでも海南市にとどめ海南市の情報発信の拠点にするということを考えれば、採算を度外視してやるということも一つの方法ではないかと私は個人的に考えるものです。 ただ、今もおっしゃるように1万平方メートル必要になってくると。そうなってきますと、国道筋である程度のあいた土地ができたときに、そういう心づもりで市が取り組んでいかなければ、中途半端な形で土地を分譲したり、分断してしまえば何もできなくなってしまいます。これから第二次総合計画も出てきますので、観光行政をしっかりと視野に入れた上で取り組んでいっていただきたいと思います。 これは市長に申し入れておきます。 担当の方にお聞きいたします。 観光協会の本部というのはどこにありますか。また、観光協会の会員数、それから事業活動はどのようになっていますか、教えてください。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長
    産業振興課長(中阪雅則君) 磯崎議員からの再質問にお答えいたします。 まず1点目、観光協会の本部はどこにあるかについてでございます。 観光協会の事務局は産業振興課に置いておりまして、各種の問い合わせなどに対応させていただいております。 次に、観光協会の会員数、活動状況はどのようになっているかについてでございますが、現在団体会員の皆様が23団体、個人会員が83人となっております。 活動状況につきましては、平成28年度の事業において毎年4月の亀池さくらまつりの開催、物産観光センターにおけるレンタサイクルの貸し出し業務、熊野古道等環境整備事業として地蔵峰寺や黒江の町並みにおいてちょうちんの整備、亀池公園及び温山荘園への桜の苗木の植樹、観光アプリを活用したスタンプラリーの開催、また、語り部による観光案内、そして鱧の街・菓子の街海南プロジェクト実行委員会が主催する鱧まつりとお菓子まつりへの支援、さらには市からの受託業務でございます熊野古道わくわくハイク事業の開催などが主な事業となっております。 そのほか、海南観光にまつわる講演会の開催や街角観光案内所の運営、またホームページによる観光情報の発信等を行っております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) 市の観光協会については、これで結構です。 次に、の「サイクリング王国わかやま」事業について、本市の観光振興に役立てるチャンスと私は思いますが、担当課ではどのように考えますか、お聞かせください。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 磯崎議員からの「サイクリング王国わかやま」事業について、本市の観光振興に役立てるチャンスと思うが、担当課はどのように考えるかという趣旨の御質問にお答えいたします。 本市では市内に点在している観光資源を線で結んだ周遊ルートの策定を考えておりますが、それはサイクリングに特化したものではなく、徒歩でめぐる方もいらっしゃれば、車で回る方もいらっしゃいますので、それぞれの観光客に対応したルートの策定、紹介を行ってまいりたいと考えております。 従来、観光案内と言えば、観光資源を単独で紹介してまいりましたが、今後は少しでも長時間滞在していただけるよう複数の観光資源をつないで周遊できるようなコースづくりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) サイクリングする方々は、本市へ一回来てそれで一日で終わるということはほとんどございません。必ず、また次の週にもう少し奥へ行こうか、また違うとこを見に行こうかというような形で、同じまちへ何回か来るというようなサイクリングの趣味を持っている人が多いようです。 そこで、例えば市内での周遊コース、スタンプラリーなどを企画して、ある一定の期間そのスタンプラリーなどでサイクリストが遊びに来るようなそういう企画をすれば本市のPRにもつながってくると思うし、大勢の方が集まってくるんではないかと思うんですけれども、そのような企画は考えてもらえるのでしょうか。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの再々質問にお答えいたします。 スタンプラリーのようなものを考えることはできないかということでございます。 スタンプラリーに関しましては、のほうで行っているイベントもございます。議員御発言のとおり、サイクリングを楽しむ方につきましては、例えば長距離を走る方が多いというふうに理解しておりまして、そのような中で本市内だけのスタンプラリーというのはなかなか難しいと考えますので、今後はの広域的なサイクリングロードを活用していく事業の中で、できるだけ本市のコースについても多く活用できるよう働きかけてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) できるだけと足並みをそろえて、海南市独自のものができるような方向へ持っていってください。 次に移ります。 昨年度では観光客、宿泊客が7,000人弱と、非常に少ないように思えます。これはもう仕方ないです。本市には宿泊施設がほとんどございません。少ないです。だから、宿泊客は少ないのは、これはもうやむを得ないんではないかと思います。 一方、日帰り客は132万人とのことで、これはイベントなどの日帰り客はまだまだふえることが予測できますし、イベントの企画によってまだまだ日帰り客を呼び込むことができます。 再質問に入ります。 この宿泊客とか日帰り客の調査はどのような形でされたのでしょうか。そして、この調査でわかった人数の分析はできているのか。例えば、外国人がどれだけいたか、県内外の人数などの把握はできていますか。それから、産業振興課で主催するイベントに参加された市外の人で、県内外で主にどの方面の人が多かったのですか。 これらの分析調査はできていますか。お聞かせください。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの中項目2の3点の御質問にお答えいたします。 まず1点目、観光客数の調査方法についてでございますけれども、調査方法は各施設に対して聞き取りで調査を行っております。 次に2点目の外国人観光客数や県内外の人数についてでございますけれども、平成28年度の本市の全宿泊客数は6,845人となっておりますが、そのうち外国人の宿泊客数は2,267人であり、外の宿泊客数は4,224人となっております。県内の宿泊者数につきましては315人となっておりまして、残りの39人の方は不明の宿泊客数と聞いてございます。 日帰り客は132万人となっておりますが、その内訳人数については把握できてございません。 次に3点目の産業振興課で関連するイベントの参加者数でございますが、ふるさと海南まつりで約3万9,000人、下駄市で3万5,000人、下津ふるさとまつりで3,000人、家庭用品まつりで2万9,000人、紀州漆器まつりで約4万人となっておりまして合計で約14万6,000人となっております。しかしながら、市外・市内及び県内外の人数については把握できておりません。 なお、熊野古道わくわくハイクは事前申し込み制となっておりますので、参加者の内訳は把握しておりまして、参加者270人のうち市外の参加者は168人で和歌山市の方が多く、外では41人となっておりまして大阪府の方が多い状況となっております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) データをとるということは本当に重要です。でも、データをとるだけでなく、そのデータを分析して、そして次の企画に生かしていってこそ、このデータが生きてくることになると思います。 歩っとウオークやわくわくハイクなど市外から大勢来られています。しかし、今のままの運営の仕方では必ずじり貧になってきます。だんだんマンネリ化してきます。だから、参加される方の分析とその参加される方々の御意見、そういうのもしっかりデータとしてとって、どのようにこれから運営していけばもっと大勢の人が来るかというのにつなげていくべきではないかと思います。 企画してその事業が終わった後、必ず反省会をすると思います。そのスタッフ一同が集まって反省会をするときに、来たお客さんからちょっと小耳に挟んだ話でもその反省会の中でいろいろ議論することによって、次の運営に役立つと私は思いますので、ぜひそのような形でしっかりと反省会の中でデータを集めていってください。また、商店街や観光協会の方々は自分たちの仕事につながってくることでありますので、この方々にもぜひ協力をお願いしてこのまちの活性化につなげていくようやっていっていただけませんか。 これは、もう相手があることですから要望しておきます。 次に、物産観光センター紀州漆器伝統産業会館、ポルトヨーロッパ、マリーナシティのホテルの4カ所にパンフレットを置いているそうですが、それぞれの施設の開館時間と閉館時間はどのようになっていますか。また、朝早くから訪れた方々は観光案内所が閉まっていたらパンフレットをもらえません。それぞれどのような場所に置いているのですか。お聞かせ願いたいと思います。 また、車で来られた方用に高速道路の紀ノ川サービスエリアに置いておりますか。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの再度の御質問にお答えいたします。 1点目、パンフレットの設置場所や入手時間につきましてですけれども、物産観光センター1階の交流コーナーに置いておりまして、朝6時30分にあき、午後9時30分に閉まります。また、紀州漆器伝統産業会館におきましては、正面玄関を入ったところに置いておりまして、朝10時に開館し、午後4時30分に閉館となります。また、ポルトヨーロッパでは黒潮市場の入り口の外側に、マリーナシティホテルではエレベーター前に置いておりますので、それぞれ24時間入手可能となってございます。 また、2点目の高速道路の紀ノ川サービスエリアに置いているかについてですが、市独自のパンフレットは置いておりませんが、観光協会が民間事業者に掲載を委託しております「わお!ハイウェイマップ」という観光マップが置かれております。例年は紀ノ川サービスエリアに置いていただいておりましたが、平成29年度は設置の申し込みが多数あったということから、調整の上で岸和田サービスエリアに現在は置かれております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) 岸和田へ置いてもうたほうが、紀ノ川よりも大勢の方が寄っていくと思います。紀ノ川サービスエリアは、我々は余り寄りません。だから、岸和田のサービスエリアへ置いていただいておるということは大変ありがたいことだと思います。 本市が作成しているアクセスマップですが、私、いろいろ見せてもらいました。よそのアクセスマップなども見せてもらいましたが、本市のには、駐車場やトイレの情報が詳しく地図上に入ってないように思います。また、例えば、海南駅から藤白神社まで徒歩で何分、車では大体どのぐらいで行けますよとか、そういう移動時間などの表示もこのマップになかったように思います。 だから、今後つくり直すときには、できる限りそのような表示も記載できれば利用される方に大変役に立つと思いますが、当局としてはどのように考えられますか、お聞かせ願いたいと思います。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの再度の御質問にお答えさせていただきます。 本市が発行していますマップ等にトイレ、駐車場とかを記載してはどうかという趣旨の御質問でございます。 今後、作成する際、また見直しをする際については、トイレ、駐車場、施設間の距離であったり、時間であったりというものを記載できるように取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) よろしくお願いします。 次に、海南駅にある観光案内看板ですが、この看板の右下に凡例が書かれています。まんじのマークはお寺、鳥居のマークはお宮など凡例に書いています。トイレの印なども凡例に書かれています。 この凡例の中に、ちょっと気になったんですが、丸にまんじ、健康10ヶ寺という説明が書いておりましたが、その健康10ヶ寺の説明がどこにもありません。健康10ヶ寺というのはどういう意味でしょうか。 人に聞かれても私は説明できなかったので、これはちょっと凡例が不十分ではないんかなと思いますので、いかがでしょうか。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの中項目2の海南駅の看板の凡例についての御質問にお答えいたします。 議員御発言の看板は、先ほどもお答えさせていただきましたが、海南海草地方広域観光協議会が作製した看板でございます。議員御指摘の凡例につきましては不十分であると考えますので、今後、設置者であります広域観光協議会に対応を求めてまいりたいと考えているところでございます。 また、御質問の健康10ヶ寺でございますが、弘法大師が開いた聖地高野山に至る道である高野街道の一つが海南市から紀美野町に抜ける現国道370号で、高野西街道と呼ばれておりまして、その沿道に高野山真言宗の10の寺院が高野長峰霊場を結成し、参詣者の健康長寿をお祈りしております。 健康10ヶ寺ですが、禅林寺ではぼけ封じ、蓮花寺では頭・智恵、醫王寺では難病、大観寺では無病息災、釜滝薬師では眼病、満福寺では開運厄除、玉泉寺では子安・安産、惣福寺では抜苦・安心、大日寺では手・足、泉福寺では耳の10ヶ寺となっており、健康祈願のお寺とされております。 なお、海南市内では禅林寺と蓮花寺の2つのお寺がございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) 健康10ヶ寺の説明をいただきましてありがとうございます。 駅にある看板は、JRを利用する方々に非常に役に立ちます。しかし、車で観光地に来られた方にとっては、そこの場所の案内看板はあっても海南市全体の表示看板というのはないと思うんで、その人らにわかるように、その神社仏閣などへの看板の設置というのも考えていけないでしょうか。 例えば、Aの神社仏閣へ来て、そこで海南市全体の看板を見て、「この近くにB、Cあるな。帰り寄っていこうか」ということでB、Cにも寄ると思うんです。だから、そのような観光看板などを設置するのも一つの方法ではないかと思うんですが、当局としてはどのように考えますか。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの再度の御質問にお答えいたします。 観光地、寺社仏閣などに市内全域の観光看板を設置してはどうかという御質問でございます。 市内観光に係る周遊ルートを構築していくという考え方からすれば、当然ながら必要となってくると考えております。しかしながら、民有地も多くありますし、設置についてはできる範囲で検討してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) お願いします。 次に移ります。 観光協会のホームページの管理はどこがしているんでしょうか。常に最新情報が更新されていますか。 不定期での更新ということですが、なぜ定期的に更新できないのか、情報の鮮度が悪くなってきませんか。定期的に更新してもらえないでしょうか。お答え願います。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの3点の御質問にお答えいたします。 まず、市観光協会のホームページにつきましては、産業振興課で管理更新しております。ただ、更新につきましては不定期となっておりまして、ごらんいただく市民を初め観光目的の方々のニーズを満たす魅力ある情報発信とはなっておりません。 今後、できるだけ定期的に更新するように努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) できるだけ定期的ではなくて、定期的に更新するように決めていっていただきたいと思います。 次に移ります。 本市独自でのサイクリングマップなどは考えていないということですが、どうしてでしょうか。 また、今回、b-ラインを整備した場所で休憩所などをつくってもらえないか。休憩所などつくる場所は探せばあると思います。 例えば、国道42号の冷水浦の枝川工業株式会社の前の道路から膨れた部分があります。あそこなんかは、国土交通省の土地だと思います。だから、そこへ簡単な日よけ、ベンチを置けば休憩所にできると思います。 また、下津ピアーランドの入り口もコースになりました。下津ピアーランドの入り口も市の土地です。あそこらは和歌浦湾を一望できます。非常にいい場所です。もし、できれば強くに働きかけてもらえないでしょうか。担当課はどのように考えますか。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員からの御質問にお答えいたします。 まず、1点目の本市独自のマップにつきましては、先ほどもお答えさせていただきましたが、サイクリングマップに特化したものではなく、ドライブコースであったり、ウオーキングコースであったり、もちろんサイクリングコースも含めてそういうものに対応できるものを今後つくっていきたいと考えておりまして、各ルートの距離や移動手段ごとの所要時間などを記載していきたいと考えております。 2点目のサイクリスト用の休憩所につきましては、これも先ほどもお答えさせていただきましたが、サイクリングロード全体でのバランスもあることから、設置についてはが事務局を務める和歌山サイクリングロード整備利用促進連絡会の中で協議をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) ウオーキングあるいはサイクリング、車、いろんな方々が利用できるマップをできるだけ早くつくっていっていただきたいと思います。 最後に、本市のイベントの募集情報などは、市報とホームページだけでしか出していないのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 21番 磯崎議員の中項目3にかかわっての再度の御質問にお答えいたします。 告知につきましては、イベントごとにポスターだけ作成する場合やチラシだけを作成する場合もございます。また、そのほか地域のローカル新聞やミニコミ紙などによる告知も行っております。 なお、ポスターやチラシの作成は、実施日の約1カ月前から2カ月前ぐらいまでには掲示または配布できるように努めているところでございます。 今後は、いただいた御意見等も踏まえ、できるだけ効果的なPRができるように努めるとともに、関係団体の主催事業については早目の広報ができるように指導、助言してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 21番 磯崎誠治君 ◆21番(磯崎誠治君) 新聞記事っていうのは結果報告がほとんどで、我々も読んだときに、「ああ、こんなんあったんかえ」というときも何回かあります。だから、本市が企画したイベントなどは、企画した時点でポスターやチラシなどをつくっていくと思うんです。早くから準備できたものは、案内パンフレットを置いているような場所にポスターなりチラシなりを配布しておくべきだと私は思います。もちろん、インターネットではもっと早く情報を更新して出していくべきだと思います。 それとともに、お宮やお寺の年中行事、例えば下津町地域では泣き相撲とかそういうのありますよね。餅投げとか、花まつりとか年中行事があります。そのようなものも、お宮さん、お寺さん、民間の方々との話し合いも必要になってきますけれども、ぜひ載せてくださいという話になれば市のホームページへ載せていくべきだと私は考えます。 そして、充実したホームページをつくっていくことによって、他市からの人の流入につなげていけるんではないかと思いますので、観光協会の方々と協議しながら産業振興課はしっかりと頑張っていっていただきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。 ○議長(宮本勝利君) 以上で21番 磯崎誠治君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午前10時32分休憩-----------------------------------                           午前10時43分開議 ○議長(宮本勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 3番 東方貴子君   〔3番 東方貴子君登壇〕 ◆3番(東方貴子君) それでは、この議場で最後の登壇となります9月定例会での一般質問を始めさせていただきます。 3年3カ月前、この場で足がぶるぶる震えた初めての一般質問から、泣いたり怒ったり悩みながら成長させていただいたこの議場、私ごとですが、おじが答弁に立ったこの議場、なくなると思うと寂しさも湧いてまいりますが、いろいろな思いを胸に始めさせていただきたいと思います。 まず大項目1、男女共同参画推進条例制定に向けて。 平成29年から5年の計画期間として海南市男女共同参画基本計画が策定されました。この中から幾つかお尋ねさせていただきたいと思います。 この計画に当たっては、市民アンケートを実施し、市長の諮問に応じて調査審議する海南市男女共同参画推進委員が中心となって策定されたとの経過が記載されています。大変幅広い調査をこの計画にまとめられたことに、まずは御苦労をねぎらい、感謝を申し上げたいと思います。 男女共同参画推進につきましては、女性管理職の登用や男女ともに子育てしやすい環境整備など、一般質問や委員会において幾度となくお尋ねしてきました。女性の活躍は安倍総理の成長戦略の中核をなすものとされながらも、働く女性がいまだに妊娠や出産を理由に解雇、退職を勧められたり、心ない言葉を言われたりするいわゆるマタニティハラスメントは、およそ4人に1人がその被害を受けたことがあるという報告もございます。 少子高齢化やそれに伴う生産人口の減少が進む中で、女性の労働力が今後の経済活動において必要不可欠だと言われているにもかかわらずこのような現状であることは、まだまだ男女共同参画の意識が浸透していないということを物語っています。 さて、この計画に話を戻したいと思います。 まずは、この計画の中でパブリックコメントを実施したとのことですが、私の勉強不足で申しわけございませんが、市が男女共同参画基本計画についてパブリックコメントを募集していたことを全く知りませんでした。今、改めてお聞かせいただきたいと思います。 まずは、これを中項目1として、どのような形で募集され、どのような回答が幾つあったか教えてください。 続きまして、この中身に触れていきたいと思います。 この計画の基本理念は、「男(ひと)と女(ひと)が 互いに尊重し 支えあい ふれあいのあるまち かいなん」となっています。また、目標1として人権尊重に基づく男女の共同参画意識の醸成、2として男女があらゆる分野において対等に参画できる仕組みづくり、3として多様な生き方を選択できる条件の整備、4として男女間のあらゆる暴力の根絶、5として男女共同参画を支える支援となっています。 すばらしいですよね。簡単でいて、なかなか難しいこともあるように思います。 例えば、2、男女があらゆる分野において対等に参画できる仕組みづくり。海南市議会も22人中女性が2人。子育てや介護にまだまだ女性が多くかかわらなければならない現状。そのほか、目に見えない心の中に渦巻くしがらみのようなものがあるでしょう。そういったもろもろを少しずつ取り払い、男女ともに住みよい「ふれあいのあるまち かいなん」になることを強く願っています。 計画書を読み進めていくうち、どうしても納得しがたい一文がありました。それは、これらの5つの目標に対してそれぞれ成果指標がつくられています。その中で目標1、人権尊重に基づく男女の共同参画意識の醸成のうち、男女共同参画の視点に立った意識づくりと社会制度、慣行の見直しができているかを見る成果指標が、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」の参加者数となっていることです。 この「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」は、皆様も御存じのとおり、毎年、男女共同参画週間の6月23日から29日にあわせて男女共同参画について考える講演会で、ほぼ毎年参加させていただいています。ことしは朝日放送の「おはよう朝日です」の天気予報担当気象予報士 正木 明氏が、みずからの子育てのことを中心にお話しくださいました。昨年は女性の講談師 宝井琴桜さんが、明治初期、男性社会であった医師会で、困難に遭遇しながらも医師の国家試験に挑戦した女医界の先駆者と称される女性の物語を語ってくださいました。 毎年、すばらしい講師の方々で、担当課の御苦労もしのばれつつ、私は、この講演を楽しみにしております。しかしながら、参加者の顔ぶれはほぼ同じで、「あんた、どこからよ」、「私、公民館から」、「私、女性会から」、そんな会話が聞こえてきます。皆さん動員をかけられているというのです。「最近は名簿提出はなくなったけれど、今までは名簿提出せんとあかんかったから取り合いやったわ」なんていうことを耳にします。 確かに、講演内容は男女共同参画に沿った内容であり、多くのメディアで活躍されている方々から直接伺うお話は楽しい内容が多く、時間の無駄だったと思うことはほとんどなかったように感じます。そういったお話を聞くこと自体、男女共同参画を進めるうちの一つの手段であるかもしれません。しかし、その参加者数がさきに挙げた目標の成果指標であるというのには、疑問が残ります。 参加を促す方法が各種団体に頼った動員であるということ、動員をかけさせていただいてまでも聞いていただかなければならない研修があることに一定の理解はできます。しかし、それが毎年同じような顔ぶれで参加者が来さされた感があるようでは、本当の意味での成果につながらないのではと感じます。 そこで、中項目2として、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」の参加者数が成果指標であるとは一体どういうことか教えてください。 続きまして、この基本計画を何度も読み返しますと、本当にさまざまな場面での男女共同参画社会への実現に向けた思いが伝わってまいります。しかしながら、まことに私が残念に思うことが、男女共同参画推進条例制定に向けた動きが読み取れないことです。 和歌山下において男女共同参画に関する計画を策定しているのは9市中9市で100%、20町1村のうち9で42.9%であり、条例を制定しているのは橋本市と上富田町のみです。石川では市町全て制定済みであり、和歌山は最下位です。 自治体が条例をつくらない、あるいはつくれない理由に、職員数が少ない、外部のコンサルに条例案を作成、発注する予算がないなどさまざまなことが考えられますが、まずはその必要性を鑑み制定しようとする強い意思、首長のリーダーシップが大切だと考えます。 少し話が外れますが、現在、海南市議会ではかなり後発となってしまいましたが、議会基本条例を制定しようと、前文から始まり第1条、第2条と何度も集まり、議会とは何か、開かれた議会にするにはと、ベテラン議員はその経験を踏まえ話してくださり、私のような新人もそれぞれの立場でよりよい議会をつくろうと、そのために議会基本条例をみずからの手で制定しようと頑張っています。 最初、その委員会に身を置いたとき、何が何やらわからず戸惑いばかりが先に立ちました。また、条例制定より実践よなんて思ったりもしました。しかし、みずからが考え勉強し、条例を制定することは大事な意味があることに気づかされました。条例とは、大きな木に例えるならその根っこだと考えます。しかしながら、市は条例よりこの計画を実行していくということが市の男女共同参画につながるとお考えなのか。 中項目3として、条例制定についてはどのようなお考えをお持ちなのか教えてください。 続きまして、大項目2、公立小中学校の夏休み短縮について。 ことしも8月21日より2学期が開始され、従来7月21日から8月31日の40日間あった夏休みが10日間程度短縮されるようになって、小学校で2年が過ぎました。 その導入に当たっては、「働く親にはありがたい」、「クーラーが導入されたからいいのでは」、「子供には長い夏休みは必要」など、いろいろな意見が教育厚生委員会でも話し合われました。私自身は、授業日数確保のためにも、また教職員の負担軽減にもいいのではと感じておりますが、近所の子供たちからは大ブーイングを受けました。「勉強せえ、勉強せえ」と笑いながら答えていますが、心のどこかで子供たちにとって退屈だなと感じることや、家でだらだらと無意味に過ごす体験も必要なのかなと、いささか不安な気持ちもあります。 そんな中、日本教育新聞8月28日号において静岡吉田町の取り組みが波紋を呼んでいるとの記事がありましたので、少し紹介させていただきます。 吉田町は春、夏、冬の長期休業期間を合計40日間と短くし、次期学習指導要領が求めている授業時間数増に応え、あわせて教職員の多忙軽減を目指すとのこと。この計画に対し町民から、「決定前に、保護者にアンケートを行うべきだったのでは」、「決定してから意見を聞くのはおかしい」との意見が寄せられ、住民との間にしこりが残っているとの内容でした。 そこでお尋ねします。 夏休みが短縮され2年。現状の子供たちの学習意欲や生活面、授業時間が確保できたことにより余裕を持てるようになったのか。また、保護者の意見、教職員の意見、子供たちの意見はどのようなものか、どのように把握されているのか、まずはお聞かせください。 続きまして、大項目3、井澤弥惣兵衛の功績を語り継ぐために。 先日、教育厚生委員会の視察研修で日本一の読書のまち宣言をしている埼玉三郷市に行かせていただきました。三郷市は家庭、地域、学校、図書館が一体となった読書活動に取り組み、読書活動の推進は個人にとどまらず人と人とのきずなを結ぶ役割も果たすなど大きな効用があり、また三郷市の「文化の薫り高いまちづくり」にも通じるものであるとの思いから、平成25年3月18日、三郷市議会の議決を経て「日本一の読書のまち」を宣言したとのことでした。 その際、視察先の小学校で5年生が海南市について調べ学習の発表をしてくれました。大変すばらしい内容で、私は大変感動いたしました。図書室も明るく、大小さまざまな工夫がなされており、また図書室だけでなく、廊下や壁、少しのスペースでも本や辞書がすぐ手にとれるような工夫が施されていました。このような内容であると知っていれば、事前に教育委員会の方や学校司書の方にお声かけし、一緒に研修できればよかったと思いました。 その発表の中で、海南市のミカン、ビワ、漆器、家庭雑貨等の特産物のほか、「僕たちがお世話になった井澤弥惣兵衛さんの出身地だと知って驚きました」との文言があり、聞いていた私のほうが驚きを隠せませんでした。井澤弥惣兵衛は、皆様も御存じのとおり、海南市溝ノ口出身で、紀州藩・徳川光貞、吉宗に仕え、紀ノ川流域の新田開発を行い、60歳で吉宗に請われて江戸にて見沼干拓、多摩川改修などを行った偉人であり、5年前にも川端議員が井澤弥惣兵衛を題材に映画をつくってはとの一般質問をされていますので、彼の細かい功績は略させていただきますが、私たちには亀池をつくった人といったほうがなじみ深いかもしれません。 以前から、井澤弥惣兵衛は出身地である海南市や和歌山より関東の人のほうが知っているとは聞いていましたが、小学5年生に「僕たちの井澤弥惣兵衛」と言われ、少しばかりのジェラシーを感じてしまいました。果たして、彼が60年間過ごしたこの和歌山で何人の人が彼のことを知って、「僕たちの井澤弥惣兵衛」と言ってくれるでしょうか。 御存じとは思いますが、ことし7月、衆議院議員 二階俊博氏の招きで元歴史民俗資料館館長 古畑武男氏が、自由民主党本部8階のホールにて、「『歴史から学ぶ国土強靱化の精神』~井澤弥惣兵衛、新田開発を支えた紀州流土木工法と情熱~」というテーマの学習会で講演されました。 また、教諭でいらっしゃる西川静代さんが巽小学校の4年生を担任し、社会科の地域学習として井澤弥惣兵衛と亀池を取り上げ、児童とともに行った学習を、自費を投じ、2010年に「亀池と井澤弥惣兵衛」という本にまとめられました。こんな立派な本です。郷土の偉人・井澤弥惣兵衛とその功績をもっと知り後世に伝えようと熱心な活動を行っています。本当に頭が下がります。 そんな中、本市の井澤弥惣兵衛についての市の取り扱いは余りにも寂しい状況にあると感じます。5年前の川端議員の質問の際には、小学生の副読本や歴史民俗資料館での展示との答弁がございましたが、10年程度前からでしょうか、学校教育でも地域学習に力を入れ始めたおかげで、児童・生徒には井澤弥惣兵衛の名は知られるようになっていますが、大人はどうでしょう。 私も、恥ずかしながら井澤弥惣兵衛の名を知ったのは10年程度前のことです。しかし、井澤弥惣兵衛の功績を知れば知るほどその偉大さに心が大きく揺り動かされます。我がまちの誇りだと感じます。井澤弥惣兵衛をPRすることは海南市のPRにもつながることであり、また我々市民の自信にもつながります。 今、橋本市は、水泳の前畑秀子氏をNHKの朝ドラの題材にしてもらおうと、出身地である橋本市と前畑氏がオリンピック後生活した岐阜市と協力して一大プロジェクトを立ち上げています。私個人としましては、橋本市のようにNHK等に働きかけ大河ドラマになればなと思い描きますが、これはすぐに実行できることではありませんので、井澤弥惣兵衛の功績を語り継いでいくために、橋本市が前畑氏の金メダルを獲得した日を「ガンバレの日」に制定していますように、彼の生誕の日3月1日を治水の神様であることから「水の日」や「コメの日」、また「井澤弥惣兵衛の日」にすることや、彼のすぐれた能力をたたえ、小中学生の夏休みの自由研究のうちすぐれた作品に井澤弥惣兵衛賞を与えるなど、すぐにできることがたくさんあるように思います。 それでは、質問させていただきます。 まず初めに、中項目1として、井澤弥惣兵衛の功績をたたえ後世に残していくための取り組みについてお伺いします。 中項目2として、井澤弥惣兵衛の功績を生かし観光に利用していくための取り組みについてお考えをお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 当局から答弁願います。 井内市民交流課長   〔市民交流課長 井内健児君登壇〕 ◎市民交流課長(井内健児君) 3番 東方議員の大項目1、男女共同参画推進条例に向けて、中項目1、第3次海南市男女共同参画基本計画についてにお答え申し上げます。 本市の男女共同参画基本計画は、平成29年度から平成33年度までの5カ年の計画で、今回で第3次の計画となっております。 この基本計画の制定までの流れにつきましては、平成27年度に市民意識調査のアンケートを実施し、その結果を集計しております。平成28年度は、その結果をもとに計画策定に係る検討会議や庁内各所属に対する調査を経て、平成28年11月に海南市男女共同参画推進委員会にて素案を作成し、12月27日から翌年1月16日の21日間パブリックコメントを実施、意見集約を行い、最終案を平成29年1月25日に開催された海南市男女共同参画推進委員会にて御承認いただいております。 議員御質問のパブリックコメントはどのような形で募集され、どのような回答が幾つあったのかということでございますが、パブリックコメントは海南市パブリックコメント実施要綱に基づき、平成28年12月27日から平成29年1月16日の21日の間、同計画の原案について市民の皆様の意見を募集しておりまして、公表する資料は市のホームページ、市役所市民交流課、下津行政局、野上支所、巽・亀川出張所、市民交流センター、それから各公民館で閲覧できるようにし、実施したところでございます。 パブリックコメントに対する御意見は、本計画に対し1件ございまして、内容は禁煙と受動喫煙の被害防止策についてでございました。この内容につきましては、海南市第2次健康増進計画健康海南21に関連する内容が記載されておりますので、本計画には反映せず対応したところでございます。 続きまして、中項目2、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」についてでございます。 当事業は毎年6月23日から29日までの男女共同参画週間に合わせて、男女それぞれの個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現を目指すため開催するものでございます。 議員御質問の「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」の参加者数を成果指標として設定した理由につきましては、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」の参加者数は、当計画の中の目標の一つである人権尊重に基づく男女の共同参画意識の醸成で設定しております3つの成果指標、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」の参加者数、それから市民意識調査における「社会通念・習慣・しきたりなどで男女は平等」と答えた人の割合、学校等において男女平等の視点に立った人権教育を実施した数の中の一つでございます。 男女共同参画の視点に立った啓発活動や相談支援体制の充実強化を図り、男女共同参画の醸成を生み出すためには、つどいという講演会の参加者をふやすことも男女共同参画の啓発活動の一つと考えていることから、参加人数を成果指標としております。参加者一人一人が家族や友人に講演のお話をしていただき、男女共同参画意識を高めていただくことを狙いとしてございます。 続きまして、中項目3、条例制定について、どのように考えているのかについてでございます。 男女共同参画の推進につきましては、国の法律の男女共同参画社会基本法がございます。その基本法は、男女共同参画社会の形成に関し基本理念を定め、国、地方公共団体及び国民の責務を明らかにするとともに、男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に進めることを定めたものでございます。 本市では、男女共同参画社会の形成を促進するために海南市男女共同参画基本計画を定めておりまして、本計画の推進につきましては、毎年、各項目ごとに進捗状況を集計し、海南市男女共同参画推進委員会に進捗状況を報告し、御確認いただいております。委員会からは、本計画の進捗状況についての御意見をいただくことになりますが、その御意見を各担当課にフィードバックし、本計画に反映することで、実情に合った実効性のある進捗管理を行っているところでございます。 本市におきまして、現在、条例は制定しておりませんが、今後も具体的な内容で実効性のある本計画を進めていくことで、男女共同参画社会の形成を促進してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 大和学校教育課長   〔学校教育課長 大和孝司君登壇〕 ◎学校教育課長(大和孝司君) 続きまして、大項目2、公立小中学校の夏休み短縮について、その現状と課題についてお答えいたします。 議員御質問のとおり、本市では、中学校では平成27年度から、小学校では平成28年度から、夏季休業について7月21日から8月31日であったものを7月21日から8月20日に短縮し、8月21日から2学期を始業することといたしました。近年、夏休み本来の目的であった主体的に生活することや家庭内のつながりといったことが、やや希薄になるなど子供たちの夏休みの過ごし方が変容する中、教育委員会としましては校長会等と協議を重ね、子供たちがよりよい夏の生活を送るためには、学校に集い、学校集団の中でよりよい教育を行っていくことが子供たちにとって有益であり、ひいては本市教育の充実につながると判断し、さらに空調設備が整備されることにより特に夏季の学習環境が大きく改善されたことを踏まえて、夏休みを短縮することが望ましいと考えたものでございます。 また、結果、新たに確保できた授業時間の活用については、その時期に応じた適切な教育活動を行うとともに、年間を見通しながら授業や諸行事、体験活動等の取り組みにおいて余裕を持った学校運営を展開するよう各学校に対し指導いたしました。 実施2年を経過し、教職員からは、「年間を見通してゆとりを持って教育課程が編成できる」、「個別学習や補充学習、発展的な学習など一人一人に応じてきめ細かく対応できる時間がある」、「これまでは気象警報やインフルエンザ等による閉鎖に伴って削減した授業時間を平日の7時間目に行うなど回復措置が大変だったが、時間数には余裕ができた」、「保護者にとっては、学校に子供がいることにより安心できるのではないか」などの意見がありました。 子供たちからは、「もう少し夏休みがあったらいいのに」という声とともに、「学校のみんなと早く会うことができてうれしい」、「学校にいると涼しい」などの声もありました。 また、保護者からは「子供が少し忙しそうだ」などの意見の一方、「子供が学校に登校することで安心できる」、共働き家庭については「2学期の始業が早くなったこととともに、特に始業式から給食があるのはありがたい」、「中学校では夏休み中も部活動に参加しているので、始業が早くなってもスムーズに登校できている」などの意見が学校に寄せられています。 なお、毎年6月に教育委員会が実施している保護者アンケートの結果を見ると、「海南市の学校に通わせてよかったと思う」の設問において、肯定的な回答をいただいた割合が中学校では平成27年度78.3%だったのが、夏季休業の短縮を行った後の平成28年度では82.1%と約4%増加しています。また、小学校では、平成28年度86.1%だったのが、夏季休業の短縮を行った後の平成29年度では86.7%と微増しています。肯定的な回答率が増加している要因は、夏季休業の短縮の取り組みのみではありませんが、各学校の教育内容の充実に加え、子供の学習や活動の状況が総合的に評価されているのではないかと判断しています。 議員御質問のとおり、良好な学習環境のもとで子供たち一人一人がみずからの可能性を最大限伸ばすことができるよう今後も本市教育を一層充実させていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 井口生涯学習課長   〔生涯学習課長 井口和哉君登壇〕 ◎生涯学習課長(井口和哉君) 続きまして、大項目3、中項目1、井澤弥惣兵衛の功績をたたえ、後世に残していくための取り組みについてお答えいたします。 議員御発言にありましたように、ことし7月に東京で国土強靱化にかかわってのセミナーが開かれ、その中で井澤弥惣兵衛に関連する講演があり、私も聞かせていただいたところでありますが、これに先立って、同日、井澤弥惣兵衛に係る関係市交流会が開催されました。そこでは、本市を初め千葉佐倉市、埼玉さいたま市の関係者が集い、今後も井澤弥惣兵衛についてPRし、交流していくことについて確認したところでございます。 以前から、さいたま市の見沼土地改良区の方々については、定期的に本市にお見えになり、生誕地や歴史民俗資料館を訪れていただく中で、本市職員も同席させていただくなど交流をさせていただいてございます。 今後につきましても、ゆかりのある全国の市町村との交流拡大を図っていくことができればと考えているところでございます。 次に、本市における井澤弥惣兵衛の功績を知っていただくための取り組みといたしましては、本市の小学3年生と4年生が社会科で使う副読本の中で、6ページにわたって井澤弥惣兵衛について取り上げているほか、歴史民俗資料館におきましても常設展の中で、井澤弥惣兵衛が使ったとされる測量器の復元模型や愛用の水差し、井澤家の系図などを展示してございます。 また、子供だけでなく幅広く井澤弥惣兵衛の功績を知っていただくため、中央公民館で実施しております歴史講座の中でも必ず取り上げられる項目となっておりますし、現在、下津図書館で開催中の「海南市のじまん展示」でも紹介しているほか、市民交流センターで定期的に実施しております展示において、ことし5月には「地域の民話・昔ばなし・偉人の話」というテーマの中で井澤弥惣兵衛を取り上げてございます。 このような取り組みにより、本市を代表する偉人の一人として後世に伝えていければと考えているところでございます。 今後も、議員の御提言も踏まえ、井澤弥惣兵衛の功績をたたえ、後世に残していくための取り組みを、引き続き工夫をしながら行ってまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長   〔産業振興課長 中阪雅則君登壇〕 ◎産業振興課長(中阪雅則君) 続きまして、中項目2、井澤弥惣兵衛の功績を生かし、観光に利用していくための取り組みについてにお答えいたします。 井澤弥惣兵衛の功績については、議員御発言のとおり、江戸において見沼干拓、多摩川改修などを行った功績が有名であり、地元海南の亀池をつくった功績は余り知られていないのが現状でございます。 観光での取り組みでございますが、井澤弥惣兵衛がつくった亀池は、春の桜の時期は市民はもとより多くの観光客でにぎわう場所となっております。また、が推奨する観光ルート「わかやま歴史物語」において、「江戸時代にいた!!~紀州流土木工法の始祖ゆかりの地を巡る~」として「井澤弥惣兵衛の灌漑工事と豊かな水の恩恵に感謝する旅」というストーリーの推奨コースがございまして、紀の川市の平池緑地公園から紀美野町の野上八幡宮等を経由し、最後は本市の亀池に至るルートとなっております。 ただ、亀池の堤には地元土地改良区の方々によって井澤弥惣兵衛の功績をたたえる碑が建てられておりますが、池の堤の東の端に位置することから、亀池を訪れた方々の目に触れることは少ないと考えております。井澤弥惣兵衛の功績をPRするには、亀池公園でも人が多く集まる場所等においてその功績を紹介するなど、多くの方々に知っていただく取り組みが必要と考えております。 亀池は、全国に21万カ所あるため池の一つですが、そのため池の中から農林水産省が選ぶため池百選に和歌山県内で唯一選ばれていることもあり、今後、本市の観光名所の一つとしてさらに注目いただけるよう桜の名所である亀池公園とともに井澤弥惣兵衛のPRにも取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 再質問ございませんか。 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) まずは、大項目1、中項目1のパブリックコメントについては、募集したが、結局、男女共同参画基本計画について御意見は頂戴できなかったとのことで、まことに残念です。 パブリックコメントにつきましては、大変恐縮ですが、「市民の意見を市は聞いたんですよ」、「はい、しましたよ」と、「ちゃんと市民の声は頂戴してつくりました」と言いたいがためにしていて、コメントを頂戴する努力を怠っているように感じてしまいます。 例えば、市民交流課は、担当する女性団体を多く持っていらっしゃいますが、その方々に対し、「今、市は大事な男女共同参画の基本計画をつくってパブリックコメントを募集している。お目通しいただきパソコンからの意見聴取が難しいなら、こちらに持ってきていただきたい」などというふうに努力なされたのか、教えてください。この計画に当たって市民の声を頂戴するためにどのような取り組みをなさったのか、教えてください。 ○議長(宮本勝利君) 井内市民交流課長 ◎市民交流課長(井内健児君) 中項目1、第3次海南市男女共同参画基本計画についての再度の御質問にお答え申し上げます。 本計画策定に当たりまして、市民の皆様の御意見をいただくためにどのような取り組みを行ったのか、どのように努力したのかということでございますけれども、先ほども御説明させていただきましたとおり、策定に当たりましては、市民2,000人を対象としたアンケート調査の実施のほか、パブリックコメントにつきましては海南市パブリックコメント実施要綱に従いまして実施してございます。 また、パブリックコメント実施前の11月には、男女共同参画に関する団体に所属する方や学識経験者などで組織しております海南市男女共同参画推進委員会にて計画素案の協議を行い、その素案にて市民の皆様に御意見をお伺いするパブリックコメントを12月に実施する旨を説明しておりますので、パブリックコメント実施のお知らせもできているものと考えておりましたが、実際、パブリックコメントの意見がなかったということで、会員の皆様にお知らせできなかった団体もあると思っております。 今後は、各種団体には、団体の中で会員の皆様に十分周知されるようお願いしていきたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) 市民アンケート2,000人をとったのは、この計画をつくるに当たってアンケートを頂戴したのであって、私がお聞きしたいのは、この計画の素案ができ上がった段階でパブリックコメントを募集した流れになっていますので、その結果ゼロであったわけですから、募集途中の段階でもいただけていないのはわかるのですから、条例より大事な計画であるとおっしゃるなら、また、この計画の冒頭にもパブリックコメントの意見集約をして計画がつくられたとお書きになっているのであれば、どのような努力をなされたのかとお聞きしたかったのですが、思ったお答えがいただけませんでしたけれども、今後はこのようなことがあれば周知に向けて努力するとのお答えですので、改めてお願いし、中項目1についてはこれで終わります。 続きまして、中項目2、人権尊重に基づく男女共同参画意識の醸成の成果指標が、イベントの参加者数であるということについての質問に移ります。 講演会の参加者数をふやすことも男女共同参画の啓発活動の一つになっていることからとのことでした。確かに、男女共同参画に関する講演を多くの方にお聞きいただくのは大切なことの一つであると考えます。しかし、それが名簿を提出しなくてよくなったようではありますが、団体に一方的に頼った方法ではいかがなものかと思います。 それでは、その参加者数増員に向けて市民交流課はどのような取り組みをなされているのかお聞かせください。 ○議長(宮本勝利君) 井内市民交流課長 ◎市民交流課長(井内健児君) 続きまして、中項目2、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」についての再度の御質問にお答え申し上げます。 参加者増員に向けた取り組みについてでございますけれども、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」では、講演会だけでなく、いろいろな方向から男女共同参画について考えるきっかけとなるような内容にしてございます。今年度は、会場内にある下津図書館にて男女共同参画についての図書コーナーを設置したり、和歌山男女共同参画センターりぃぶるとの同時開催として、家事ジャーナリストの山田 亮さんをお招きし、語り合い広場を実施したりすることで、などの関係団体から発信される参加者増員に向けての広報を展開したところでございます。 また、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」での参加者に対するアンケート調査では、ことしは448人の参加者に対し63.6%の285人から回答がございまして、「かいなん男(ひと)と女(ひと)のつどい」に初めて参加された方が66人の23.2%ございました。昨年の39人と比較すると、かなり参加者がふえたということになってございます。 当課といたしましては、新規の参加者をふやすことは重要であると考えておりますので、今後も参加者増に取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) 確かに、ホールの外でもイベントを考えていただき、参加された方には満足いく内容を提供していただいていると感じております。 ただ、私がお聞きしたかったのは、その会場に足を運んでいただくために、団体の代表に動員をお願いすること以外に課としてどのような努力をなされているのかをお伺いしたいのです。 話が平行線なので、少し視点を変えたお話をさせていただきたいと思います。 最近のことですが、20年程度前まで市の行政に携わっておられた方とお話しする機会がございました。その際、その方に言われたことですが、「東方さんは働くお母さんのことには細かく目が行っていることについては一定の評価はするけれど、現役を退いた女性の活躍の場についてはどう思う。僕が感じるところ、ここ20年程度、その層に元気がないように感じる。女性団体の動きに元気さを感じないがどう思う」と尋ねられました。 私は、「各種団体全てを存じ上げているわけではないので一概には申し上げにくいが-その方が市の行政に携わっておられた20年程度前から-各種団体の方々がそれぞれ20年、年を重ねたことが一つ。ただ、団体はそれぞれ課題を抱えつつも活動しています。その課題を全体の課題として捉え、解決に向けて取り組んでいこうとする中心となるべき行政職員がいないように感じます」と僣越ながらお答えさせていただきました。 この計画をよりよいものにするために学ばれ、考えられた方々を存じ上げています。その努力には本当に頭が下がります。その方々の真の男女共同参画社会の実現のための思いを、市はちゃんと受けとめていただいているのでしょうか。男女共同参画の大切さを他の団体とともに共通認識として捉える動きができているのでしょうか。 それぞれの女性団体は、おのおのの目的達成のために活動されています。しかし、それを一つにまとめ、共通課題を掘り起こし、問題解決に向けてともに活動され、おのおのの団体の活動を後押ししている姿が残念ながら私には見えてきません。人権や男女共同という言葉が並びますと、残念ながら余り楽しそうに聞こえてきません。けれど、どうしても聞いていただきたい、聞いていただき学んでいただかなければならないこともあります。それに対し、動員といった手法をとらざるを得ないことはある程度理解ができます。しかし、依頼された団体が毎回困っているようなことでは、またそれに甘えていると思われては少し問題があるように感じます。 ただ、お答えの中に、初参加の方の割合を把握し、増加していることは大変うれしく思います。私は、全体の人数増より初参加の人数の割合をその指標にするべきだと課に申し上げていましたので、把握し、お答えいただいたことに感謝申し上げます。 また、以前は各種団体がそれぞれその団体の課題解決に向けて研究し、人権研修を行った場合、2万円の補助が出ていたと思いますが、財政の都合上でしょうか、10年程度前にその制度はなくなっています。大変残念に思っております。 大勢が著名な方の講演を聞くのは、ある一定の成果があるかもしれませんが、各種団体がその団体の課題を研究すべく行う人権研修の開催回数も指標にしてはと思います。そのために大きなイベントは隔年にし、団体がそれぞれ勉強会を隔年に行い、その回数をそれぞれ指標にするのもいいのではないかと提案させていただきたいと思います。 この計画はこれから5年となっており、指標を変えることはできませんが、次期計画の際にはその指標のあり方を再度お考えいただきたいと申し上げ、中項目2についてはこれで終わります。 続きまして、中項目3、条例制定についてのお考えはに移ります。 条例制定については、今後も考えておらず、本計画を進めていくことで男女共同参画社会の形成を促進していくとのお答えでした。 一昨年発表された和歌山大学経済学部教授三吉 修氏による「和歌山下の自治体における男女共同参画推進に関する研究のまとめ」にこのようなことが書かれていますので、一部、読ませていただきます。 「『地方消滅』という本がよく売れているそうだ。数年後には人口が半減する自治体が続出し、コミュニティとして成立せず、消滅する自治体が出ると警言する本である。地方分権ということで、自治体には自立を求め自己責任がかされる方向に現在ある。自治体が自らの力で自治体を運営していかなければならないのである。自治体自ら考え、自らやる意思が必要とされる。自治体職員の力を発揮する時ではないかと思う。男女共同参画社会の実現が21世紀の我が国を決定する重要課題であるならば、そのためには、条例制定が必要不可欠だと私は考える」と記述されています。 少子高齢化がこれだけ進み、働き手が減少する中、男女がともに働きやすいまちをつくっていかなければなりません。この市の基本理念である「男(ひと)と女(ひと)が 互いに尊重し 支えあい ふれあいのあるまち かいなん」を目指すのであれば、その言葉が絵に描いた餅でない真に目指そうとする社会であることをお示しいただくためにも、職員のやる気を見せていただき、力を発揮していただけるのか、その本気度ぐあいをお示しいただくのが条例の制定であると思います。 私は、以前から、人権を扱う部署が教育委員会ではなくここにあるのは、それは男女共同参画を主たるものと考え、教育に限らず全ての施策に男女平等という観点を横軸に入れていくために市長部局にあるのだ、本市は真の男女共同参画社会を目指すお気持ちなんだと勝手に判断しておりました。 再度、お聞きします。 真の男女共同参画社会、「男(ひと)と女(ひと)が 互いに尊重し 支えあい ふれあいのあるまち かいなん」には、条例制定は必要ないとお考えなのか、教えてください。 ○議長(宮本勝利君) 井内市民交流課長 ◎市民交流課長(井内健児君) 中項目3、条例制定についての再度の御質問にお答え申し上げます。 先ほども御説明させていただきましたとおり、具体的な内容で実効性のある本計画を進めていくことが、男女共同参画社会の形成を促進できるものというふうに考えているところでございます。 また、条例の必要性につきましては、議員の御提言でもございましたとおり、和歌山県内では2つの市と町が条例を制定しているようでございますが、条例を制定するとなりますと、基本理念だけでなく、市であるとか市民であるとか各種団体とどのようにかかわり合うかなど、本市の状況把握だけでなく、その条例の内容も重要となってまいります。 今後は、周辺自治体の状況や他市町の条例を研究してまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) 先ほども申し上げましたが、おっしゃるとおり、和歌山県内市町村では男女共同参画推進条例を制定している団体は、上富田町と橋本市の2団体のみであり、制定率が全国都道府県で最も低い状況です。男女共同参画社会という気運が和歌山は低いと言われています。 以前の一般質問の際にも申し上げましたが、男性の子育てにかかわる時間等も全国最下位です。海南市から変えていきませんか。 条例を制定するとなると、「基本理念だけでなく、市であるとか市民であるとか各種団体とどのようにかかわり合うかなど、本市の状況把握だけでなく、その条例の内容も重要となってまいります」とおっしゃいますが、行政だけでなく、民間も含めて地域一体となって取り組めることになることを目指して条例を制定するのではないのでしょうか。 各種団体がどのようなかかわりを持つかわからないから制定には慎重になるというのでは、全く逆のマイナスの発想ではないですか。引っ張っていくぞという行政マンの気概が感じられず、大変残念に思います。 2市町だけの制定は青森と佐賀の2だけです。の男女共同参画班によりますと、条例制定は義務ではないが、制定すれば住民や企業など地域全体で男女共同参画社会に向けた取り組みが進められると報告しています。 県内で最初の条例制定となった上富田町の制定までの流れを、先ほどの三吉教授の報告に従い見てみますと、上富田町もかつては他市町村同様、条例制定には積極的ではなかった。しかし、平成24年3月9日の読売新聞和歌山版で、全国市町村の男女共同参画推進条例の制定状況の調査結果で、和歌山が唯一ゼロ%で、もちろん最下位であったとの記事をその年の6月定例会で一人の議員が取り上げ、条例制定を行うべきだとの質問に対し、町長が、上富田町は県内ではおくれていないが全国的視野で見ると相当なおくれがあると認識し、担当職員に条例をつくらせ、庁内職員による検討や男女共生まちづくり推進懇話会での議論を経た上で、その年の9月定例会に条例案を提案するとの方針を示したとのことです。すごいスピード感です。 条例制定の最も大きなきっかけは、やはり町長の条例制定意思だったと担当職員は回想しています。担当職員はたったの2人でしたが、男女共同参画基本計画がつくられていく過程の中で、計画だけでよいのか、条例が必要なのではないかと基本認識が次第に出てきていった途上で、町長の前向きな考え方がその職員の認識を強固にし、条例制定にこぎつけたということです。これらを通して、何より好ましい結果として、職員みずからがやればできるという気風、プライドが生まれたということが報告書に記載されています。 最後に、市長にお伺いします。 男女共同参画基本条例制定についてどのようなお考えかお聞かせください。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 中項目3、条例制定についての再度の御質問にお答えいたします。 先ほど来、いろいろ答弁をさせていただいているところでございますが、条例化に慎重な自治体は、条例事項となると市や教育委員会、そして事業者や市民の方々の責務ということについてどのように明記をするのか、懸念をしているところでございます。 義務規定というよりはむしろ努力規定というか、目標を定めるというものでございますので、いましばらくは、より実効性が上がる取り組みを続けさせていただく中で、条例化については海南市男女共同参画推進委員会初め庁内挙げて、今後、慎重に研究をさせていただきたいと考えております。 ○議長(宮本勝利君) 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) 男女共同参画社会の実現、いいえ、本当に男女ともに働きやすい社会の実現に向け、市の姿勢を示す意味でも、条例制定はいち早く取り組まなければならないことだと確信しています。そのために強いリーダーシップをお示しいただけないのは、まことに残念で仕方ありません。 この議論は現段階ではどこまでも平行線のように思われますので、再質問はいたしませんが、私は、自分の娘や娘の世代の若者が、「海南って男の人が普通に育児に参加して協力的な気風よな、働きやすいよな」、そんなふうに思ってもらえる市になりたい。私みたいに気負わなくても、普通に男と女、人と人が支え合える社会の実現に向け、この問題は、私が議員でいる限り何度も何度も尋ねさせていただきたいと思います。 続きまして、大項目2、公立小中学校の夏休み短縮について、その現状と課題に移ります。 「夏季休暇の短縮により教職員はゆとりが持てた」、「一人一人にきめ細かく対応できる時間が持てた」、「以前は警報等で削減した授業時間を平日の7時間目に行うなど大変だったが、時間数に余裕ができた」等のおおむね良好な意見が聞かれたとのこと。また、保護者からも、特に共働き家庭から、「子供が学校にいるので安心」、「給食が早くから開始されるのでありがたい」等の意見が寄せられているとのことで、さきにお話ししました静岡吉田町のような心配はなかったことに安堵いたしました。 また、保護者アンケートでも、夏季休暇短縮だけの効果とは限りませんが、一昨年より昨年において、学校に対して肯定的な回答が上がっているとのことで大変うれしく思います。子供たちも、「学校が涼しい」、「みんなに会えてうれしい」と好意的な意見もあるようで少しほっとしていますが、学習意欲の向上や読書量の増減等、また学力、不登校児童・生徒の増減、何か数値をつくっていただき、夏休み短縮化がもたらした影響等が目に見える形となればと願います。 昨年、教育厚生委員会で静岡焼津市立和田小学校に午前5時間制の視察に行かせていただきました。和田小学校は400人規模の学校で、フィリピン等の外国籍児童が30人程度いる特色のある学校です。和田小学校がこの午前5時間制にたどり着いたそもそもの発端は、授業時間数をふやしたい、学習したことを確実に定着させたい、教師の授業準備、児童理解の時間を確保したいとの校長先生の思いからだったとのことです。 そこで、校長先生は、40代でアメリカのリッチモンドに研修に行ったときに知った午前5時間制を検討し、試案を重ね、先生方だけでなく保護者に説明しながら実施に踏み切ったとのことでした。これにより、授業時間数はこれまでより各学年で40時間程度確保できているそうです。また、子供たちの学力も定着していったとのこと。 先生に余裕が生まれることにより、学校が楽しいと思える学級づくり、授業づくり、学校づくりにつながり、学校が楽しいと言っている児童が96%。学校は8時から始まっているので朝早く起きなければなりませんが、ちゃんと早起きして学校に行こうと思えるほど学校が楽しいと子供たちが思ってくれていて、学力も確実に定着し、学校に行けない子がいないということでした。また、午前に5時間あるので朝食をしっかり食べさせるようになったというよい影響も伴ったとのことでした。 このような工夫により、先生方にもゆとり、余裕ができ、子供たちも学校が楽しい、朝早くからでも行きたいと思えているという実例もございますので、夏季休暇短縮は、現在、よい状態で行われているようですが、さらに子供たちにとって何が一番いいのかをお考えいただきたいと釈迦に説法のようなことを申し上げ、まことに恥ずかしい限りですが、引き続きよろしくお願いし、大項目2については質問を終わります。 続きまして、大項目3に移ります。 教育委員会では、子供以外に生涯学習の面からも歴史講座等での学びの場を提供していらっしゃるとのこと。また、下津交流センターでの展示もあわせて行っていただいているとのことで少しは安心いたしました。 児童には副読本等を通じて地域を知る学習をする機会があり、子供たちは、案外、大人より井澤弥惣兵衛について認知度が高いように思います。しかし、地域の偉人というのを語り継ぐのは、家庭において話し合われる機会があるからこそ、おらが村の英雄が語り継がれていくのだと思います。大人についても、その認知度をまず上げていっていただく工夫を引き続き模索し、実行していただきたいと思います。 それには、さきにお話が出ましたが、自民党本部でも御講演いただきました古畑元歴史民俗資料館の館長を初め、市内に井澤弥惣兵衛を研究していらっしゃる方が多くおられますので、どうかその方々のお力もお借りし、市民の盛り上がりを後押ししていただきたいと思います。まちに元気を与えるのは、大項目1でもお話ししましたが、産業の振興ばかりでなく、このような市民の盛り上がりを後押しすることでもあると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。 また、御答弁の中で、その党本部での講演に先立ち、千葉佐倉市、さいたま市、海南市の関係者が集い、交流会を持ち、井澤弥惣兵衛についてPRし、交流していくことを確認したとのことですので、今後は橋本市のように課を横断して産業振興課とともに連携しつつ進めていただきたいと強く要望いたします。 また、先ほど申し上げました「井澤弥惣兵衛の日」の創設等もお考えいただければうれしく思いますし、市で行っている歩っとウオークでも井澤弥惣兵衛の功績を訪ねるコースなどをふやしていくのもいいかなと思います。 副読本の中を見る保護者も少ないと思いますので、ここに1冊の冊子を持ってきました。「たちばなとお菓子」という冊子です。海南の鱧の街・菓子の街海南プロジェクト実行委員会が作成したもので、簡単なつくりですが、下津の橘本神社がお菓子の神様であることを教えてもらえるとてもかわいらしい冊子です。1冊100円程度でできるとのことですし、とてもわかりやすくかわいらしくできていますので興味を引きやすいと思います。このようなものを作成してみてはどうかと提案させていただきたいと思います。 また、橋本市では中学校の美術部が地元の偉人を題材に紙芝居をつくり、自分たちで読み、動画にし、市のホームページや専用チャンネルで見られるようにし、市のPRにも一役買っています。自分の子や知り合いの子がつくった紙芝居の動画なら見てみようかとも思いますし、市のホームページの閲覧数もふえると思いますので、このようなことも参考に、井澤弥惣兵衛の功績を語り継ぐため、小さなことも積み重ねていただきたいと願います。 少し話は変わりますが、埼玉三郷市に視察に行ったとき勉強したことを海南市女性会の方数人にお話ししたところ、読書日本一を家庭や地域も後押ししているということに大変感動していただき、昨年より、学校司書、いわゆる図書室の先生ができたこと、またこの庁舎跡地に児童書が多く置かれる図書館ができることに対し、女性会でも三郷市のように何か子供たちの読書を後押しすることはできないだろうかと御相談を受け、三郷市では、毎年、新入生にPTAから本を入れる布製のレッスンバッグを贈っていることを紹介し、海南市では防犯ベル等を送る例が多いですが、多くの保護者は独自のかわいらしいものに買いかえていたりしますし、これから学校生活に胸を膨らませる子供に、もう少し夢のある贈り物はないかなと以前から思っていましたので、毎年、冬に女性会が行っていらっしゃるチャリティー芸能大会の収益金で市にAED等を初め多くの物を御寄附いただいていますが、その収益金を利用し、公立小学校の新入生に本を入れるバッグをプレゼントしてみてはどうでしょう。6年間続けなければいけなくなるかもしれないけれども、教育委員会に相談し、たくさん本を読んでほしいという思いとともに、その流れがPTAに受け継がれていくように仕掛けてはどうかと一つの提案をさせていただきました。 そうしますと、もう既に教育委員会とも相談に入っているとのことを、先般、お聞かせいただき、その素早い行動力に驚いたところであります。どうか、市も女性会に負けないスピード感を持って前進していっていただきたいと要望し、中項目1についての質問を終わります。 続きまして、中項目2に移ります。 井澤弥惣兵衛を知ったのは、恥ずかしながら10年程度前のことですが、亀池のことも、21万カ所もあるため池のうち百選に和歌山で唯一選ばれているとは知りませんでした。地域学習は、まず自分から始めないといけないです。市の議員として恥ずかしい限りです。 亀池の桜は本当に見事なもので、花見のころには多くの来場者もあり、駐車場が不足していると聞きます。また、市民の憩いの場所でもあり、私の所属しているボーイスカウト海南第一団も時々利用させていただいています。 この亀池を市民以外にも多く利用いただき、市の大きな観光資源に成長していくためには、不足している駐車場やつり橋の早期の改修が望まれますが、そのあたりのことはどのようにお考えか、教えてください。 ○議長(宮本勝利君) 中阪産業振興課長産業振興課長(中阪雅則君) 中項目2の亀池の不足している駐車場やつり橋の早期の改修についてお答えいたします。 議員御発言のとおり、亀池公園は、桜のシーズンになりますと多くの来場者の方でにぎわい、1カ月で3,000人程度の来場をいただきます。特に、土日は多くの方が来場するために、巽小学校及び中学校のグラウンドを臨時駐車場としてお借りし、対応しているところであります。ただ、多くの来場者があるのは桜のシーズンに限っておりまして、それ以外のシーズンでは駐車場は不足しているものの、臨時駐車場を確保するほどの混雑には至っておりません。 今後におきましては、阪井バイパスの整備に伴いバイパスから巽小学校東側の亀池まで、大型車の乗り入れを可能とするために整備する市道阪井13号線の整備工事にあわせて、大型車の駐車が可能となるよう駐車場の拡張についても検討してまいりたいと考えているところです。 次に、つり橋の改修についてですが、この橋は亀池に浮かぶ中島に渡るために、昭和47年にかけられた双青橋という名称のつり橋であります。老朽化により橋を安全に通行できないとのことから、平成26年5月より利用を中止している状況でございまして、地元自治会からも早期の通行再開について御要望いただいているところであります。 通行を中止してから現在まで、橋のかけかえや代がえの方法などさまざまな手法を検討してきたものの答えは出ておりませんが、現時点では既存のつり橋を修繕することで安全性を確保する手法を専門業者と相談しておりまして、できるだけ早期に通行再開ができるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 3番 東方貴子君 ◆3番(東方貴子君) つり橋については、以前通らせていただいたことがありますが、その橋を渡って双青閣に訪れますと、小旅行にでも来たような素敵な感覚にさせていただけます。今通れないのはとても残念に思っておりましたが、地元の要望もあるでしょうし、以前、川崎議員も発言していらしたと記憶しておりますので、お言葉どおり、早期に再開できる取り組みをぜひともよろしくお願いいたします。 また、井澤弥惣兵衛の功績については、双青閣を利用して展示などをすれば観光にもつながると思いますので、今後、つり橋の改修とともにお考えいただきたいと要望しておきます。 以上で私の9月定例会の一般質問を終わります。 ○議長(宮本勝利君) 以上で3番 東方貴子君の質問を終了いたします。 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。                           午前11時53分休憩-----------------------------------                             午後1時開議 ○議長(宮本勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 5番 森下貴史君   〔5番 森下貴史君登壇〕 ◆5番(森下貴史君) それでは、議長のお許しをいただきまして、登壇による一般質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 プレジャーボートを利用したレクリエーション活動が盛んになるにつれて、全国各地の港湾、河川、漁港等で多数の無秩序に係留または放置されているプレジャーボートが見受けられるようになりました。 無秩序に係留または放置されているプレジャーボートが引き起こす問題として、さまざまな点が指摘されています。 国土交通省による「プレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画」の中で、次のような問題点が指摘されています。 1点目に、係留場所の私物化・利権化、公共施設の破損、沈廃船化。 2点目に、無秩序な船艇の集積による船舶航行の支障。 3点目に、洪水・高潮時における流水阻害、船艇の流出による災害の発生。 4点目に、安全管理の不十分さに起因する事故や遭難、漁業操業者とのトラブル。 5点目に、違法駐車、騒音、ごみ・油の不法投棄、景観の悪化。 こうした問題は、公共用水域の適正利用、災害・安全対策など、港湾、漁港及び河川の管理上の問題にとどまらず、地域の環境保全などに深刻な社会問題と認識されています。加えて、東日本大震災の教訓として、津波による背後住居等への二次被害が懸念されています。そのために、早急な対応が求められています。 和歌山では、プレジャーボートの係留保管の秩序を確立することにより、公共水域等の利用の適正化及びマリンレジャー活動の健全化を目的としたプレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例を制定しました。 本条例で、公共水域等のうち適正化施策を推進する上で著しく支障があり、かつ、プレジャーボートの係留保管について特に調整が必要となる区域を重点調整区域に指定することにより、同区域内に係留するプレジャーボート所有者の氏名等の届け出を義務化しました。なお、届け出がないプレジャーボートに関しては、撤去を行い、一定期間保管した上で処分等の措置を講じています。届け出を行った所有者には、同区域内で係留保管を認めるかわりに、係留保管施設が整備された時点で施設内への係留誘導を行います。なお、係留保管施設の確保ができた時点で重点調整区域を解除し、放置等禁止区域を指定し、法令に基づく規制を図っていくことになっています。 当市でも、海南港区内での直立浮上式津波防波堤建設事業を推進するに当たり、市として、防波堤に対し、応分の負担として港湾施設内の整備をする中で、小型船舶係留施設の整備に着手したと理解しています。 整備が進み、整備箇所4カ所のうち3カ所が完成または工事中です。残る下津地区の小型船舶係留施設の工事着工も近づいていると思います。 ここで、大項目1、小型船舶係留施設について質問していきます。 中項目1として、下津地区の小型船舶係留施設の建設は市が行っていくのか、が行うのか、まず教えてください。 中項目2として、建設計画の概要として、建設予定の収容隻数は何隻ですか。また、周辺の放置船隻数は何隻なのかお教えください。 中項目3、地元への説明として、これまでの漁協への説明、地域住民への説明はどのように行われてきたのか教えてください。あわせて現在の工程も教えてください。 中項目4、住民の不安としては、施設完成後、小型船舶係留施設へ大雨や台風後に漂流してきたごみの対応はどのようになるのかが一番の気がかりです。それについては、どのようになるのかお教えください。 最後に、中項目5として、さきにも述べさせていただいたとおり、国土交通省によるプレジャーボートの適正管理及び利用環境改善のための総合的対策に関する推進計画の中で、津波による背後住居等への二次被害が懸念されると書かれています。海南地域に建設された、または建設中の係留施設においては護岸のかさ上げが行われると思いますが、下津地区にはそのような計画はないと理解しています。 現在の防波堤では、津波発生時に小型船舶による背後住居等への二次被害の危険性はないのかお教えください。 続きまして、大項目2、公共の建物の空調管理についてお伺いします。 現在、世界で大気汚染が大きな問題になっています。 大気汚染とは、大気中に生物にとって有害な微粒子や気体成分が増加して人体に悪影響が出ることです。 最古の大気汚染の記録は西暦61年、ローマに住むセネカが都市部の家々から発生する煙や生活排水から発生する悪臭を嘆いている手記が残っています。 その当時の燃料といえば、まきです。しかし、このような天然資源は規模も小さく時間がたつと同時に消えていきます。 現代の大気汚染はPM2.5に代表される化学物質が主な原因で、しかも広範囲にわたっています。 空気の汚れは、特に抵抗力の低い子供やお年寄りに大きな影響を与えます。光化学オキシダント以外は直ちに影響はないかもしれませんが、十分配慮しなければなりません。また、花粉と影響し合うなど大気汚染の影響はさまざまなところにあらわれています。 身のまわりの空気をケアすることは快適に過ごすために重要です。 しかし、ほとんどの場合、室内のほうが外の空気より汚れています。 空気を吸わないと人は死んでしまいます。酸素を取り込まないと細胞が食べた物をエネルギーにすることができません。私たちは、毎日、想像以上にたくさんの空気を吸っています。 水、食べ物に気を使っている人は以前から多くいました。 空気に関して、最近では、既に花粉症、アレルギー、シックハウス症候群に悩んでいる人はもちろん、多くの方々が室内で快適に過ごすために空気清浄には気を使っています。 掃除機の購入時には、小さいお子さんのいる家庭では掃除機の排気がクリーンな機種を選んだりします。 また、国民の4人に1人が花粉症、PM2.5濃度の上昇、季節性インフルエンザの流行に加えて新型インフルエンザの登場など空気環境をめぐるさまざまな状況から、空気清浄機の利用がふえています。平成27年3月の内閣府の調査では、一般世帯での空気清浄機の普及率は44.4%と半数に迫る勢いです。この普及率は2010年以来、毎年、約2ポイントずつ上昇しています。 毎日、汚れた室内の空気を吸っていると人体にさまざまな悪影響が起こります。 まずは、呼吸器系の病気になりやすくなります。息切れ、喉の痛み、くしゃみや咳などの症状、ほかには、目に痛みやかゆみが出たり、涙が出ます。症状が悪化すると、気管支炎や端息になることもあります。風邪などの諸症状が出てしまうと治りにくくなります。 呼吸器官や粘膜が痛むので免疫力が落ちます。すると、風邪やインフルエンザにかかりやすくなり、治りも悪くなります。 皮膚にごみが付着して、敏感な人は肌が荒れたり、かゆみや発疹など皮膚炎になることもあります。 恒常的に汚い空気の中で暮らしていると、肺など呼吸器の病気だけでなく、心臓病、がんになることもあると言われています。 そして、室内空気汚染の原因になっているのは、ほこりやカビなどです。空気の中には無数のほこり、ちり、その他の汚れの微粒子が含まれています。 そして、空気に関係している機器、エアコン、暖房機器、空気清浄機、加湿器などからも汚れた空気が出ていたりすることもあります。 質問ですが、公共の建物、特に庁舎の現状をお伺いします。 1番目に、冷暖房機を初めとする空調設備のメンテナンスはどのような対応をしているのかお伺いします。 2番目に、夏場は除湿を冷房で補っていると思いますが、冬場はインフルエンザ対策としても加湿を考えなければならないと思いますが、どのような対応をしているのかお伺いします。 3番目に、PM2.5問題が叫ばれている昨今、空気清浄についてはどのような対応をしているのか、以上3点お伺いして登壇による質問を終わります。 ○議長(宮本勝利君) 当局から答弁願います。 森下管理課長   〔管理課長兼港湾防災管理事務所長 森下順司君登壇〕 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番、森下議員からいただいた5点の御質問にお答えいたします。 初めに大項目1、小型船舶係留施設について、中項目1の下津地区の小型船舶係留施設の整備は市が行うのか、が行うのかについてお答えいたします。 下津地区の小型船舶係留施設の整備につきましては、市がに委託して行いますが、整備場所や規模につきましては、の港湾計画に基づくものでございます。 続きまして、中項目2、建設予定の係留施設の収容隻数は何隻か、また周辺の放置船隻数は何隻かについてお答えいたします。 建設予定の係留施設の収容隻数は25隻を予定しております。収容対象船舶の大きさは、船長12.5メートルまでが5隻、10メートルまでが5隻、7.5メートルまでが15隻を予定しております。 また、下津地区周辺の放置船隻数は、における最新の平成29年度の調査では65隻となっております。 続きまして、中項目3、これまでの漁協への説明、地域住民への説明はどのように行われてきたか、あわせて完成はいつごろを予定しているかとの御質問にお答えいたします。 係留施設の整備にかかわって、漁業協同組合、地域住民への全体説明については、平成20年8月にが主体となって説明会を開き、これを受け、の港湾計画に搭載されております。 その後の漁業協同組合への説明については、平成23年7月に概要説明を行い、具体的な説明については下津地区の工事の概略がある程度固まりましたので、平成29年1月に整備計画の説明を行い、その中で御要望をお聞きしながら4月までに4回説明と協議を行ってまいりました。 また、地域住民への説明は平成29年3月に地区役員の皆さんに整備計画の説明を行い、役員の方から御質問をいただきまして、その中には環境影響項目もございましたので、調査結果がまとまった後の平成29年8月に前回の御質問にお答えする形で再度説明を行いました。 それから、完成時期につきましては、漁業協同組合の埋め立てに関する同意が平成29年中にいただけたと仮定しますと、平成30年度から工事を開始しまして平成32年度中に工事が完了するものと考えております。 続きまして、中項目4、施設完成後の大雨や台風後のごみの対応はどうかについてお答えいたします。 昨年の9月及び本年の8月の台風時に、西ノ浦の湾内にごみの漂着を確認いたしております。係留施設のごみにつきましては、現在完成している日方地区、築地地区係留施設にも本年8月の台風時に物揚げ場へごみが打ち上げられましたので、市でごみ処理対応を行いました。 下津地区についても同様に、係留施設の漂着ごみにつきましては市で対応を行ってまいりたいと考えております。 また、昨年9月及び本年8月の台風時に漂着したごみにつきましては、の和歌山下津港湾事務所へ対応の依頼を行うとともに、この地域について海岸漂着物対策の重点区域指定の申請を行ったところでございます。 続きまして、中項目5、現在の防波堤では、津波発生時に小型船舶による背後住居等への二次被害の危険性はないかについてお答えいたします。 今回、整備を行おうとする係留施設の係留方法につきましては、一般的な係留方式であるアンカーや浮き桟橋方式ではなく、係船柱に係船ロープをつなぎ、固定する方式での整備を計画しており、通常より強固な設計となっておりまして、現在、湾内に係留されているアンカー方式の船に比べて危険度は軽減されると考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 中野管財情報課長   〔管財情報課長 中野裕文君登壇〕 ◎管財情報課長(中野裕文君) 続きまして、大項目2、公共の建物の空調管理に係る数点の御質問にお答えします。 まず、1点目の本庁舎の空調設備のメンテナンスについてでございますが、各課の執務室内に吹き出し口のあるエアコンについては、その執務室で業務を行うそれぞれの課がフィルター等の清掃を行っているところでございます。 また、廊下等の共用部分に吹き出し口のあるエアコンについては、清掃業務を委託しているため、業者がフィルター等の清掃を行っています。 次に、空気の湿度管理及び清浄化についてでございますが、これにつきましては特段これといった管理ができていないのが現状で、強いて言えば、冬場にはストーブにやかんを置き、空気の乾燥を防いでいる。また、空気の循環のため、定期的に窓をあけ、換気を行っているといった程度となっています。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 再質問ございませんか。 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) 答弁いただきました。 それでは、大項目1、小型船舶係留施設について、中項目1から再質問させていただきます。 答弁によりますと、小型船舶係留施設の整備はのプレジャーボート港湾計画に基づいて市が行うということで、のプレジャーボート港湾計画に基づいて下津地区の整備計画が行われていくということなんですけれど、そのの整備計画はどのようになっているのか、再度お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員の再度の御質問にお答えいたします。 平成21年2月に一部変更されましたの港湾計画では、プレジャーボートのための小型船だまりを物揚げ場の延長140メートルで計画しております。場所につきましては、西ノ浦の湾の東の部分で、現在、整備計画をしている場所と同じ場所となってございます。 以上です。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) 平成21年2月に一部変更されたの港湾計画で今もそれが生きているんだと思うんですけれど、これによって整備されていくということなんかなとは思います。 次、中項目2に移ります。 まず初めに、下津地区周辺ってあるんですけれど、下津地区周辺ってどっからどこまでを指しているのか、地元の人間だったら、下津地区周辺というたら、下手したら塩津地区まで入るんかとか、有田市の初島も入るんかとかいう話もありますので、下津地区はどこを指しているのか、まず初めにお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員の再度の御質問にお答えいたします。 下津地区周辺と申しますのは、ここでは東地区、それから新田地区、それから西地区となってございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) それだったら、下津地区でいいん違うかなと思うんですけれど、そこで、再々質問なんですけれど、収容隻数ですが、前回、平成27年2月定例会でお聞きしたときは33隻を予定していたと思うんですけれど、現在、なぜ25隻になったのか、これ、いつ変更されたのか、再度お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員からの再度の御質問にお答えいたします。 当初の整備計画は33隻でございましたが、平成29年1月から漁業協同組合と協議を行う中で計画区域に隣接した形で、現在、漁船を置いている場所がございまして、漁業組合からの要望で今後も漁船を置けるようにしてほしいという旨の要望がございまして、計画を見直した結果、物揚げ場の計画延長140メートルから110メートルと、30メートル短くしたために25隻の収容隻数となりました。ですので、変更時期につきましては、平成29年1月以降から検討したということでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) ことしになってから変更されたということなんですけれど、下津地区に放置船が65隻あるということなんですけれど、25隻つくります。そしたら、40隻の船は施設に置けません。この地区は和歌山プレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例により、重点調整区域に指定されています。40隻入れないんですけれど、施設完成後の対応はどのようになるのかお教えください。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員からの再度の御質問にお答えいたします。 施設が完成した後、下津地区全体の重点調整区域を解除して放置等禁止区域に指定するには、御質問のとおり、収容隻数が不足いたしますので、全体的な状況を見ながら部分的に重点調整区域の解除がなされるというふうに考えられます。 それまでの間は、に重点調整区域の届け出を行っている方は、そのままの場所に置けることになるのではないかというふうに考えております。 また、不足隻数につきましては、全体の港湾計画の中で考えていただけるように要望してまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君
    ◆5番(森下貴史君) 今までどおり40隻を置けるんだったら、わざわざ慌ててみんな係留施設に置きに行けへんの違うかな、施設完成後もなかなか入ってくれないん違うかなと思うんですけれど、そこら辺はの計画でもありますので、これ以上は問いません。 続きまして、中項目3の再質問を行いたいと思います。 工事に当たって、地域住民の同意は必要あるのか、ないのか、まずお伺いするのと、いただいた資料によりますと、地域住民への説明は平成20年8月19日に港湾防災管理事務所3階で大崎、女良川、新田、西地区の4地区合同の説明会を開催しているようですが、このときの参加者数の詳細を教えてください。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員からの再度の御質問にお答えいたします。 まず、地域住民の同意については、必須項目ではございませんが、地域住民の皆さんにも御理解求めながら進めてまいりたいと考えております。 それから、地区説明会の参加者数の詳細でございますが、合計で22人の御参加をいただいておりまして、内訳は、地域住民6人、プレジャーボート所有者12人、漁業者7人、うち重複者が3人というふうになってございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) 地域住民の同意は必要ないけれども理解を求めるために進めていっていただけるということなんですけれど、4地区の説明会で地域住民、漁業関係者、プレジャーボート所有者合わせて22人の参加数で地域住民の参加者が6人といったら非常に少ないと思います。4地区、1.5人の割合になるんで、下手したら来てない地区もあるんじゃないかと、名前までわからないみたいだったんで、そこまではわかりませんけれど、そういうような中でが計画していたんだなとは思います。そのとき、もうちょっと住民説明会開くべきだったん違うかなとは思いますし、西ノ浦の住民はわざわざ港湾会館までなかなか足運ばないとは思いますんで、西ノ浦につくるんだったら、地域の児童館内で少なくとも、説明会1回は行うべきだったんじゃないかと思います。地域住民の中にも知らない人が非常に多いんで、そこら辺はもうちょっと、今後、こういう計画あったときは配慮していただけたらなと思います。 質問ですが、早ければ来年度から工事を開始するということですが、一般住民への説明はまだことしに入っては1回も行われておらず、役員にしか説明会がされていません。また、前回、平成20年に行われたといっても9年たっています。そのとき10歳の子供は、もう選挙権を得ています。そういうような状況です。 家族の中も、そのときはお父さんが中心だったんが、今、もう隠居みたいになってもうて、息子が中心とか、9年もたてばいろいろ状況も変わっている中で、地域住民への説明がことしになってまだ1回も行われていません。市として、工事着工への今後の進め方はどのように考えているのかお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員からの再度の御質問にお答えいたします。 地域住民への説明につきましては、先ほど申し上げましたが、西地区の役員の皆さんに2回説明させていただきまして、実は地区の皆様方への説明を10月の初旬に予定してございます。その中で、御質問などもあろうかと思いますんで、そういったことにお答えさせていただきながら、何回でも丁寧に御説明させていただき、地域住民の方の御理解を得たいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) どうか、地域住民は1回、2回、3回ってやらないとなかなか理解もしてくれないと思いますんで、ぜひとも丁寧に説明していただいて、住民の理解が得られるようにお願いしたいと思います。 お願いしまして、中項目3の質問を終わります。 中項目4として、ごみの話なんですけれど、海岸漂着物対策の重点区域への申請を行っているということです。それが、素早く認可下りたらいいなと思うんですけれど、漂着物を住民が結構上げてるんですけれど、なかなか、ごみとして持っていってくれないんです。衛生上、余りいいものではないので、今後、台風の後なんかは早急に持っていっていただけるようにお願いします。 中項目4の再質問はございません。 続いて、中項目5の再質問を行います。 係船柱方式になるんで、通常のアンカー方式よりもがっしりしたものになるので危険度が軽減されるということなんですけれど、危険度がなくなるわけではないと思います。 市としても、津波発生時に小型船舶による背後住居等への二次被害の危険性を軽減するため、さらなる施策が必要だと考えますが、市としては、それに対して考え方を持っているのかどうかお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 森下管理課長 ◎管理課長兼港湾防災管理事務所長(森下順司君) 5番 森下議員からの再度の御質問にお答えいたします。 係留施設の整備計画につきまして、漁業協同組合とも御相談させていただきまして、係留施設の北側に消波ブロックを設置して、波の緩和を図らせていただきたいというふうに考えております。 それと、係留施設整備とはちょっと別になるんですけれども、西ノ浦の湾入り口に突堤があるんですけれども、まだ実現には至ってないんですが、西地区の要望に基づきまして、津波の被害を防止するという目的で5年前から、に対して、かさ上げの要望をさせていただいているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) ちょっと考えてくれているみたいですし、ただ、突堤のかさ上げについて、5年前から要望しているのには動いてくれてないんかとは思います。 また、ちょっと強く要望していっていただきたいと思います。ただ、防潮堤は、多分、3メートルから3.5メートルぐらいしかありません。 南海トラフの巨大地震発生時の津波では、最大7メートルから、港湾会館のあたりでは8メートル、西ノ浦はちょっとわからないんですけれど、最低でも7メートルぐらいの津波が来るっていう予測です。 防潮堤をはるかに越えてくるような津波が押し寄せてくる中、果たしてそれだけで二次災害を防げるのかどうか、住民の安全を考える上で、今後、さらなる施策がまた必要になるかもわかりませんし、それで十分なのかわかりませんけれども、考えて配慮していっていただきたいと思います。それは要望として言っておきます。 大項目1の質問はそれで終わらせていただきます。 続きまして、大項目2、公共の建物の空調管理について、再度質問します。 メンテナンスは各課で行っている、また清掃業務を委託している業者に掃除してもらっているということです。ただ、空気の加湿及び浄化については、特段これといって管理できていないということなんですけれど、これ、11月から新庁舎に移りますけれども、新庁舎ではどうなっているのか、再度お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 中野管財情報課長 ◎管財情報課長(中野裕文君) 5番 森下議員の再度の御質問にお答えします。 新庁舎における空気の加湿及び浄化機能についてでございますが、加湿機能につきましては、加湿機能がついたエアコンを全館に設置しているところでございます。 また、空気の浄化機能につきましては、議員が言われる室内の空気を浄化する機能は備えていませんが、外気の取り入れの際、フィルターで一定のほこりやごみが取り除かれた空気を吸気し、その後廃棄するといった新鮮な空気が循環するシステムとなっているところでございます。 次に、空調設備のメンテナンスについてでございますが、新庁舎には空調設備を初め給水設備、消防設備、電気設備等たくさんの設備機器が設置されていますので、これらのメンテナンスについては、適切かつ良好な状態を保つことを目的に設備機器の管理に係る知識を持った事業者に委託する予定となってございます。 よって、空調機器のメンテナンスについては、受託業者が機器等の能力を最大限に発揮できるようフィルター等の清掃のメンテナンスを行うこととなっているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 5番 森下貴史君 ◆5番(森下貴史君) すごい。加湿機能ついたエアコンつけるということなんで、何か、高価なものつけるんやなと思いました。 ただ、空気をきれいにする能力というのは、外気のフィルターを通して一定のほこりやごみが取り除かれるというような答弁でしたけれども、資料見せてもらったら、外気洗浄フィルターは吸気の際に10マイクロメートル以上の粒子を約82%カットというように書いています。花粉で60%から80%、バクテリアなどだったら40%、肺に害のあるダスト等でしたら大体50%ぐらいとれるようなことを書いています。 ただ、これだけで果たして、新庁舎に来ていただける市民の方々、そして働いている職員が健康でいられるのかどうかというたら、今の時代、ちょっと不安もあるんですけれど、そこら辺は、今後、検討していっていただきたいと思います。 空気洗浄に関しては、観葉植物が有効ということで、NASAでも発表されています。1989年にNASAが発表して、2年間にわたり宇宙ステーション内の空気を浄化するために行っていたという実験で、観葉植物が非常に有効だと認められました。 NASAによって、高い空気洗浄力を持つ観葉植物はエコプラントと名づけられて、現在、世界で注目されているということです。 また、観葉植物はカビ、バクテリアなどの抑制なども行います。また、周りの人々にはそれを見ることによってリラックス効果やストレスの軽減、モチベーションのアップなど、さまざまな効果もあらわれます。 ただ観葉植物だけで空気洗浄しろといったら物すごい金額になると思いますし、そんなことはできませんけれども、市役所に来る一般市民の方々って、結構、相談に来るんですから不安な気持ちで来ると思うんですよ。そういう中、入り口あたりやロビーに観葉植物を1つ、2つ設置することによって、リラックス効果や穏やかな印象を与えたり、安心をもたらしたり、さまざまな効果があると思います。今後、新庁舎にも、また新庁舎以外のそういう相談などをするところには、やっぱりそういうものも必要じゃないかと思います。そういうことも、今後、考えていっていただきたいと思うということを述べさせていただいて、私の一般質問を終わらせていただきます。 以上です。 ○議長(宮本勝利君) 以上で5番 森下貴史君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午後1時39分休憩-----------------------------------                           午後1時55分開議 ○議長(宮本勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 17番 川端 進君   〔17番 川端 進君登壇〕 ◆17番(川端進君) 通告に従い、一般質問を行います。 初めに大項目1、累増する基金についてのうち、中項目、自治体基金の適切な対応についてただすことといたします。 まず、地方自治体では基金というものの設置が認められています。これは、単年度では対応できない、将来の支出や税収の急減などに備えて積み立てた資金のことです。都道府県や市区町村に認められています。庁舎建てかえなど資金使途が決まっている特定目的基金と、何年かごとに必要となる借金返済に当たる公債償還に備えた減債基金、景気悪化や災害などに備える財政調整基金の主に3種類があります。そのほか、新しく基金を設けるには各自治体で条例を定めなければならず、基金の管理については歳入歳出予算への計上が必要とされています。 さて、ことし6月26日付の日経新聞は次のように報じました。地方自治体が積み上げた貯金に当たる基金をめぐり、国と地方が対立しています。平成27年度末の地方全体の基金総額は12.1兆円とバブル期並みの水準で、10年前と比べて約8兆円ふえた。財務省などは「余裕のあらわれ」と問題視し、地方は「懸命にためた結果だ」と反論する。将来への備えなど自治体により事情はさまざまで、総務省は全自治体に対し実態調査を始めた。財務省は5月、財政制度等審議会で地方の基金が膨らんでいると指摘し、経済財政諮問会議でも民間議員が問題視した。国から自治体に配分する地方交付税交付金などは今年度に15.6兆円。国の歳出の16%を占め、社会保障費に次いで多い。基金に積む余裕があるなら交付税を削減できるといった思惑がある。 諮問会議では「新たな埋蔵金」といった発言もあったが、こうした動きに地方は猛反発。閣僚と地方代表が集まる5月31日の「国と地方の協議の場」では、全国知事会などが「断じて容認できない」と主張した。 平成27年度末の基金の内訳は、庁舎建設や借金返済など使途が限られる基金が3分の2を占める。使途が自由な財政調整基金は7.6兆円で年々増加している。基金の積み増しは各自治体の判断。全国知事会の山田啓二会長(京都府知事)は「国が足りないとか、行き過ぎだというのはそもそもおかしい」と指摘すると報じています。 質問1、その日経新聞では資料1のとおり、市区町村別の財政調整基金の比較表が掲載されていますので、比較したいと考えます。本市の平成27年度の財政調整基金額、人口1人当たりの同基金額、歳入に対する同基金の割合と県下9市のその比較表を発表してください。 次に、大項目2、政府提唱の「働き方改革」についてのうち、中項目、神戸市の場合についての質問に入ります。 安倍政権は、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の実現を目指し、その最大のチャレンジとして「働き方改革」を位置づけています。少子高齢化に歯どめをかけ、多様な働き手の活躍を実現する上では、これまでの働き方を見直す必要があるためです。その結果、企業や自治体で兼業や副業を認める動きが出てきました。一般的に就業規則などで禁止されているケースが多いが、副業で得た人脈や経験が新規事業など本業につながる面もあり、模索が始まっています。 政府はことし3月末、「働き方改革実行計画」に兼業・副業を原則認める考えを盛り込みました。モデルとなる就業規則を今年度中に策定する予定です。 民間企業ばかりでなく、地方公務員法で営利企業への従事が原則禁止されている公務員にも新たな動きが出てきました。神戸市は「一切報酬を取ってはいけないという考え方は人材活用の制約になる」として、公益性や社会性が認められるなどの条件をクリアすれば、副業で報酬を得ることをことし4月から認めました。具体的には、週末の非営利組織(NPO)活動や企業の社会的責任(CSR)活動への参加などを想定しています。週末のボランティアとは異なり、「報酬をもらう活動を許可する制度は前例がない」と神戸市人事課では話しています。 質問2、少子高齢化に歯どめをかけ、多様な働き手の活躍を実現するという今日的な意義に基づき、神戸市に続き本市も副業で報酬を得る道を開拓してはどうでしょうか、お伺いします。 次に、大項目3、教育問題についての質問に移ります。 初めに、中項目1、給食無料化についてから始めます。 本市では中学校給食が始まります。それは高く評価しますが、小中学校とも給食費は無償になっていません。 家庭が負担する給食費は材料費です。人件費や施設整備費に予算を投入したのと同様に、材料費も公費負担してあげようではありませんか。現下の情勢は深刻な子供の貧困時代を迎えているのですから。 これは、子供の医療費無料化と何ら変わりません。将来の心身の健康に直結する子供時代の食生活は社会保障だと考え、みんなで費用を負担するという道筋を検討してもいいのではありませんか。 質問3の1、跡見学園女子大学の鳫 咲子准教授は「給食費は家庭の教育費のかなりの割合を占め、無償化は特に低所得世帯への効果が大きい。昨年つくられた第3次食育推進基本計画は給食を食育の『生きた教材』と位置づけており、公費負担を検討してもよいのではないか」と指摘しているとおり、私も給食の無償化を求めますが、市の考えをお伺いします。 次に、中項目2、働き方改革についての質問に移ります。 文部科学省では、公立小中学校における教員の長時間労働を改善するため、スクール・サポート・スタッフを全国の公立小中学校に配置する方針だそうです。これによって教員の多忙感が負担軽減されると新聞が報じていました。 質問3の2、スクール・サポート・スタッフを全国の公立小中学校に配置する方針で、大規模校を中心に3,600人の採用を目指して都道府県教委への人件費補助14億9,000万円を計上するとされています。このことが、各教育現場へどのような波及効果があるのでしょうか、お伺いします。 次に、中項目3、小学生の英語教育についての質問に入ります。 今回の学習指導要領改訂では、昨年12月に中央教育審議会の答申で基本的な考え方が示されたばかりです。以後、3月には次期学習指導要領を発表。小学校での本格実施は平成32年度となりましたが、7月には移行措置として小学校での英語に関する事業は来年度から次期学習指導要領と同様に実施することが示されています。 また、移行措置期間中は授業時間数全体をふやすことのほか、総合的な学習を年間で15時間を上限に外国語の授業に充てることができるとしています。 これに対して、条件整備が不十分なまま授業時間数をふやしたり教育内容を改めたりすることには憤りの声が上がっているといいます。 質問3の3、来年度から小学校で英語に関する授業をふやす一方、時数捻出のため総合的な学習の時間を充てることを容認した文部科学省の指針について、全国の市区町村教育長の約半数が賛否を保留し、賛成は32.2%、反対は13.6%でした。本市教委または教育長はどのような態度をとり、来年度へ向けてどう進める方針でしょうか、お伺いします。 次に、大項目4、エレベーターの2重ブレーキについてのうち、中項目、本市の対応はどうかについての質問に入ります。 2重ブレーキは、平成18年に東京都港区のマンションで高校生だった市川大輔さんが死亡したシンドラー製エレベーターの事故を教訓に、平成21年9月以降の着工分に設置が義務づけられました。それ以前のものは対象外で、国内で稼働する72万基の約7から8割で未設置とされています。 2重ブレーキは普段稼働しているものとは別系統の独立したブレーキで、正式には「戸開走行保護装置」と呼ばれます。普段のブレーキに故障やふぐあいがあり、エレベーターの扉が開いたまま、かごが昇降した場合などに検知して自動的にとめる仕組みです。2重ブレーキは、設置する前に性能評価機関の評価を受けた上で、国土交通省の認定を取得する必要があります。 質問4、海南市の新庁舎は来月10月1日竣工しますが、元株式会社和歌山リサーチラボ社屋を改築したものでありまして、2重ブレーキになっていない可能性があります。調査の上で、現代に見合った「戸開走行保護装置」とすべきです。見解をお尋ねします。 次に、大項目5、二元代表制の確立について、並びに中項目、地方分権時代の標準装備である二元代表制の正しい理解についての質問に移ります。 さきの6月定例会では、岩手町村議会議長会事務局長であった中里由夫先生の論説を引用して説明し、質問しましたが、俗に言う「百日の説法、何某ひとつ」の感でありました。今度こそ市長の十分な理解を得たいと考え、大森 彌先生の論説を御紹介します。先生は、東大名誉教授で、地方制度調査会委員を経験している地方制度解釈の大御所です。 「我が国の自治体では議会議員と首長が別個に直接公選されるから、国会と内閣との間に見られる与野党関係は生まれない。議事機関としての議会と執行機関としての首長は、住民の代表者としては対等並列の存在であり、抑制と均衡の関係の中で、それぞれの任務を果たすことによって住民の負託に応えることになっている。これを二元的代表制と呼んでいる。議会は、首長に追随することなく、監視の目を光らせていなければならない。 東京都議会を見ると、国会と同じように『会派』中心の活動となっているが、これまで、その会派は、中央政党の東京都支部のメンバーで構成され、実際には政党と会派が一体化してきた。この政党会派が、知事選に際し、推薦候補を立て、選挙過程に深くかかわるため、推薦候補が知事に当選すると自分たちは『与党』だと思い、そう自称し、そう振る舞いがちであった。与党会派は、知事側が野党会派に優先して相談・配慮することが当然だとしてきた。政党化によって与野党意識に浸潤された都議会が、果たして二元的代表制にかなった姿であったろうか。 小池百合子氏は、都知事選で都議会第1党の自民党から推薦を得られず、無所属候補として当選したから、与野党意識の強い二元代表制のもとで『都政大改革』を推進するには都議会多数派の形成が必要になった。そこで、知事は地域政党をみずから率いて都議選を戦い、多数派与党の形成に打って出た。『都民ファースト』という象徴操作も功を奏した。その限り、既成の政党会派への挑戦であったが、これには『大阪維新の会』の先例があるから目新しくはないが、議会取り込みの政治手法であることは確かである。 都議選では、自民党は『知事のイエスマンばかりの議会になれば、チェック機能が弱まる』と批判したが、小池知事は『古い議会が人事や予算づくりに介入し、ブレーキ役であることを忘れてアクセルをふかしてきた』と反論し、二元代表制のあり方が争点化したように見えた。しかし、それは多数派与党の形成をめぐる政党間の争いであって、歪んでしまっている二元代表制は変わらない。むしろ、小池党の勝利は、ますます亢進させることになるだろう。小池知事は、知事職に専念するとして『都民ファーストの会』の代表を退いたが、議会多数派の『与党』を得て、都政運営の主導権を握ることは間違いない。 選挙過程における政党間関係が都議会運営に持ち込まれた都知事に対する与野党意識はますます強まり、その結果、政党会派を超えて議員同士の討議と妥協によって議会意思を形成していくという『チーム議会』の実現は夢のまた夢になったと言えよう。 『都民ファーストの会』は、小池知事の意向も受けて政策条例を提案するかもしれないが、知事に対して厳しい監視・批判の行動に出るとは考えにくい。」 以上が大森彌先生の都民ファーストをめぐる二元代表制の解釈です。二元代表制を語る大方の学者の解釈はそうなっています。早稲田大学名誉教授の北川正恭先生も同様のことを話しつつ、このように表現されています。 「(前略)過去の都議会議員選挙において都知事と一緒ににっこり笑って写ったポスターを張って知事与党であることをアピールする候補者がいた。このポスターを見たとき、この候補者は、都議会議員になる資格はないのではないかと思った。チェックすべき知事と握手して、知事に何でも賛成という雰囲気を漂わせる候補者が議員に当選したとき、果たして正々堂々と議案の是非を問うたり、厳しく追及するか甚だ疑問である。二元代表の一翼を担う議員としての衿持がどこにあるのかと疑問を感じたものである」と述べています。 質問5、るる述べてきたとおり、地方自治体では二元代表制で営まれますので、国会のように与野党関係があってはなりません。市長は議員と組んだり、癒着してはいけないのです。しかるに、本市では議長が市長の選挙対策本部長に日常的に就任しており、議長会派・市民クラブが与党会派を形成しています。某代議士が会議員のころ、「知事与党だから一般質問がしにくい」と漏らしていたとおり、一般質問は行政批判と通底しており、市民クラブの皆さんの一般質問の成績がよくありません。別紙資料2のとおりですが、市長与党をやめたら、もう少し改善するものと思われます。市長は特定会派と組んでいるのを解消して、大森教授の言われるように、市長と議会が対等・並列の関係へ改善しませんか。地方分権へ向かっている中、大事なことだと思いますが、いかがでしょうか。お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 当局から答弁願います。 市長 神出政巳君   〔市長 神出政巳君登壇〕 ◎市長(神出政巳君) 川端議員の二元代表制にかかわっての御質問にお答えいたします。 まず、小池都知事につきましては、御発言にもありましたように、都議会議員選挙の翌日、7月3日に都民ファーストの会の代表を辞任されました。 7月7日の記者会見では、二元代表制の観点では、基本的には問題がなかろうと思うが、懸念を抱く人は抱くので、私は知事に専念したほうが公約や政策の実現につながると考えたと述べられました。 小池都知事は、明確に二元代表制の理念のもとに、都議会運営や議会改革に臨むということを表明したと言えます。 選挙が終わった瞬間に、代表辞任は恐らく折り込み済みだったようであります。以前の大阪維新の会の橋下 徹氏のように、公務と政務を市長公務と政党公務とする一方的な主張、独裁型を追求する姿勢はとらないとの表明であります。 ましてや、かつての東京都の知事と都議会のもたれ合い型とは決別することは都議選中も含めて小池都知事の一貫した姿でありました。 このことが、東京都の有権者の心を打ったものであります。 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の施設整備負担金の大幅縮減など、功績は大であります。知事と都議会というそれぞれの独自性を発揮した知事と都議会連携型を追求する以外に選択肢はないはずであります。 小池知事が、都民ファーストの会や都議会と、今後どのような関係を築いていくのかは未知数ではありますが、都議会が、今、新しい議会に生まれ変わることができるかどうかの正念場に立たされていることは間違いないように思います。 見守ってまいりたいと考えます。 そして、次に、今春の市長選に際し、宮本議長に選対本部長をお務めいただいた件についてであります。さきの定例会でも御答弁を申し上げましたように、昨年12月から市長選挙の準備を進める過程において、後援会役員の協議により、選対本部長は公職選挙法に精通している宮本勝利様が最適任ということで、後援会役員約20人の中で決まったものであり、後援会役員の総意ということでお願いをし、お引き受けをいただいた次第であります。 ほかに、後援会長、選挙時の選挙事務長、そしてほかに選対事務局長、女性部長、街宣担当、掲示物広報担当、また選対事務局員等であります。 なお、後援会の役員の多くは海南青年会議所時代に知り合った方々であり、宮本勝利様には市議会議長ということでお願いしたものではなく、宮本様が市議会議員に復帰される以前には後援会長をお務めいただいたことでもあります。 関係法令に抵触するものではなく、対等・対立の関係の維持には影響を及ぼすものではありません。 牽制均衡の原則の維持、なれ合い、寄り合い政治は厳に慎むべきであると考えます。 今春の当選後に、宮本議長からは、初心を忘れず、謙虚にお務めくださいという言葉もいただきました。 また、議員御発言のように、現行の制度では、国政は議員内閣制で、多数の議席を占める政党所属の議員が行政権を持ちます。 都道府県市町村は首長制であり、大統領制とも言われておりますが、首長と議員がそれぞれ直接選挙で選ばれるので、二元代表制、また二元的民主代表制とも言われております。 そのような中、私どものように無所属の首長と議員が存在する一方、政党所属、政党推薦の首長と議員も存在します。 現に政党に所属し、政党の推薦を受けた首長と同じ政党所属の議員が存在する自治体もままあります。 和歌山議会議員を務めさせていただいたときには、3人で会派をつくり、行動をともにしましたが、運営方法を見ましても、都道府県議会や政令指定都市議会は、規模が大きいためか、国政と同様な政党色を強く感じた次第であります。 それが、大阪府、大阪市では大阪維新の会、名古屋市では減税日本、そして東京都での都民ファーストの会という地域政党の誕生につながったのではないかと考えます。決して間違った理解をされているとは思いません。 二元代表制について、そもそも正しい理解という考え方がおかしいのではないかと思います。どう理解するかは、それぞれ千差万別であります。人に押しつけるものでないと思います。70年の歴史の中で、いろいろな論議がなされてまいりましたが、最善の地方自治制度というものは難しく、ベターな制度を意識的に選択していくのが妥当と考えます。 そもそも、法や制度で政治を縛るのは限界があるのではと考えるべきだと思います。 二元代表制についてはお互いに牽制しながら自治体を運営していく車の両輪という表現もありますが、車の運転、特にハンドルは首長が持ち、最終責任をとらなければならないというふうに私は考えております。   (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(宮本勝利君) 9番 川崎一樹君 ◆9番(川崎一樹君) 日ごろから、私、議会運営委員会の委員長ということで、スムーズに議会が運ぶように皆さんにお願いしている中で、議事進行というのは大変申しわけないんですけれども、先ほどの川端 進議員の一般質問の大項目5の二元代表制の確立についての中で、我が市民クラブを与党会派というふうに決めつけて発言されたのはいかがなものかというふうに思いますので、議事進行をかけさせていただきます。その辺を議長において適切に処理していただきたいと思います。 ○議長(宮本勝利君) この際、暫時休憩いたします。                           午後2時24分休憩-----------------------------------                           午後3時41分開議 ○議長(宮本勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 9番 川崎一樹君からの議事進行に関する発言にお答えいたします。 平成28年11月24日付、海議発第521号で議長より全議員宛てに一般質問のあり方について、「一般質問とは、議員がその属する地方公共団体の行政全般にわたり、執行機関に対し事務の執行の状況及び将来に対する方針等について所信をただしあるいは報告、説明を求めまたは疑問をただすことであり、各議員においては市民の代表者としてのその倫理性を自覚し、品位の保持に努め、良識を持って一般質問を行うこと」と通知いたしてございます。 再度、その内容については川端議員に説明いたしましたので、御理解願います。 つきましては、以上のことを配慮いただき、一般質問を続けてください。   (「議事進行」と呼ぶ者あり) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 私は一般質問をやっていたんですよ。 この一般質問中に議事進行によって発言をとめてしもたんですよ。選挙で選ばれた議員が、法律に基づいて手続をした上で一般質問をしているんですよ。その発言中にとめる権利がありますか。その点について、ちゃんと陳謝の上、訂正してもらわなんだら、承知しません。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君からの議事進行に関する発言にお答えいたします。 議事進行に関する発言は、審議のどの段階においても随時許可することができます。   (「もう1回、議事進行」と呼ぶ者あり) ◆17番(川端進君) わかってないな。人の話とめる権利ないて言うてんのや。僕は動議出してんのや。 私が選挙で選ばれて、議員になってんのやいしょ。ほんで、議会の手続を踏んで、一般質問をやっている最中に、他の議員がその一般質問をとめる権利がないと思うんですよ。 とめられたら困ります。それ、何とか処分してもらわんと承知せん。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君の議事進行に関する発言にお答えします。 議事進行がかかれば、いつでも、随時許可することができるということで、先ほどもお答えをしています。   (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 私が選挙で選ばれて正式な手続をやった上で、一般質問をやっている最中に、他の議員が、それをとめる権限はありません。その点をちゃんとしてもらわなんだら、承知せんと言うてんねん。 で、陳謝してもらわなんだら、困ります。とめられちゃあんのによ。とめる権利ないで。 ○議長(宮本勝利君) この際、暫時休憩いたします。                           午後3時45分休憩-----------------------------------                             午後4時開議 ○議長(宮本勝利君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 17番 川端議員からの議事進行にお答えいたします。 議事進行に関する発言は議長に対する発言であり、議長がその裁量によって必要な措置をとればよいと判断してございます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 17番 川端 進君の質問に対し、当局から答弁願います。 橋本企画財政課長 ◎企画財政課長(橋本伸木君) 17番 川端議員の大項目1、累増する基金についての自治体基金の適正な対応について、4点の御質問にお答えいたします。 事前に議長のお許しを得て、配付させていただいておりますお手元の資料をごらんください。 まず、1点目の本市の平成27年度の財政調整基金の額については、本市は22億16万2,000円となっております。 次に、2点目の人口1人当たりの財政調整基金の額については、本市は4万1,261円となっております。 続いて、3点目の歳入に対する財政調整基金の割合については、本市は8.95%となっております。 最後に、4点目の財政調整基金についての県下9市の比較についてですが、まず財政調整基金の額については、和歌山市が91億3,061万円、紀の川市が46億9,065万9,000円、田辺市が35億6,302万9,000円、御坊市が28億9,173万7,000円、有田市が20億7,487万円、新宮市が17億8,000万円、岩出市が15億3,255万円、橋本市が10億4,470万9,000円となっており、本市は22億16万2,000円で9市中多いほうから5番目となっております。 次に、人口1人当たりの財政調整基金の額では、御坊市が11万7,555円、紀の川市が7万1,813円、有田市が6万9,790円、新宮市が5万8,493円、田辺市が4万5,983円、岩出市が2万8,477円、和歌山市が2万4,331円、橋本市が1万6,054円となっており、本市は4万1,261円で9市中6番目となっております。 次に、歳入に対する財政調整基金の割合については、御坊市が21.17%、有田市が16.07%、紀の川市が14.46%、新宮市が9.23%、岩出市が8.74%、田辺市が7.35%、和歌山市が6.02%、橋本市が3.88%となっており、本市は8.95%で9市中5番目となってございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 山縣総務課長 ◎総務課長(山縣秀和君) 続きまして、大項目2、政府提唱の働き方改革、中項目、神戸市の場合についてお答えいたします。 議員の御質問中にもございました政府がことしの3月29日に策定した働き方改革の実行計画の中に、副業、兼業を希望する方は年々増加する一方で、これを認める企業は少ない。労働者の健康確保に留意しつつ、原則、副業、兼業を認める方向で副業、兼業の普及促進を図ると記載されております。 政府がこのような方向を示した背景には、高齢化社会が進むことによる労働力不足問題に対応するため、1億総活躍社会ということで、女性の社会進出を試みたが、大きな効果が見えない中、次の手段として、優秀な人材を1つの企業で縛るよりも、社会の活性化のためには、いろいろと自由に働かせたほうがよいとの考えがあるとも言われております。 このような流れの中で、神戸市では独自の基準を定めた上で、本年4月から職員が一定の報酬を得ながらNPO法人などで活動できるようにしたとのことであります。 神戸市の今回の取り組みの狙いとしては、「外部での経験を公務に生かして、市民サービス向上につなげる。ソーシャルビジネスの起業による社会貢献。中高年職員の退職後の第2の人生に備える」などとされております。 議員御提言の本市も神戸市に続いて、職員の副業による報酬を得る道を開くことにつきましては、神戸市の今後の状況はもとより、導入企業における効果、市民感情など、多方面から調査研究する必要があると認識してございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 大和学校教育課長 ◎学校教育課長(大和孝司君) 続きまして、大項目3、教育問題についてのうち、まず中項目1、給食無料化についてお答えいたします。 給食無料化につきましては、平成28年12月定例会において議員から御質問をいただき、当課から、本市の状況として、経済的な理由により就学が困難な御家庭に対しては、就学援助事業により給食費の全額補助を行っている現状などをお答えさせていただきました。 議員御提言の給食無料化につきましては、全国的にも、子育て支援事業として全額補助や部分的補助のほか、第2子や第3子以降を対象に補助を行うなど、自治体の特色として実施しているところがあり、子供の貧困対策が社会的にも大きく取り上げられる中、保護者の経済的な負担を軽減する方策の一つであると認識しているところでございます。 現在、教育委員会としましては、9月28日からの中学校給食の実施に向け、種々取り組みを進めており、円滑な開始と安定的な運用を継続できるよう全力を注いでいるところでございますので、今後、まずは国の動向や先行して実施している自治体との情報を収集しつつ、教育委員会としてどのような取り組みができるのかも含めて調査してまいりたいと考えております。 次に、中項目2、働き方改革についてお答えいたします。 スクール・サポート・スタッフとは、教員が行う事務作業の一部を担う補助員等を指し、スタッフの配置により、教員の勤務負担軽減や子供と向き合う時間の確保につなげていこうとするものです。 スタッフの業務内容としては、教員からの依頼に応じて、例えば教員が授業で使うプリントの印刷のほか、行事や会議の準備、後片づけ、ホームページの更新、教室の環境整備や掲示物の作成、掲示など、授業以外で教員が担っている事務作業を代行することが考えられます。 既に導入している自治体では、スタッフの業務代行により教員の勤務時間が短縮され、また退勤時間が平均30分から40分早くなったとの報道もございました。 現在、教員の多忙化や長時間労働が問題視される中、スクール・サポート・スタッフの配置は学校現場の負担を緩和するとともに長時間勤務の削減につながるなど、即効性のある効果的な対策となり得ると考えております。 また、ひいては教員一人一人の働き方改革にも大きく影響してくるものであると捉えています。 その意味で、今後、国及び教育委員会の動向を注視してまいります。 次に、中項目3、小学生の英語教育についてお答えいたします。 グローバル化が急速に進展する現代、外国語によるコミュニケーション能力は生涯にわたり、さまざまな場面で必要となることが想定され、児童・生徒一人一人の外国語能力の向上が重要な課題であるとされています。 平成25年には、文部科学省からグローバル化に対応した英語教育改革実施計画が示され、初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため、小学校における英語教育の拡充強化、中学校、高等学校における英語教育の高度化など、小中学校、高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図ることとされました。 また、このことを受け、平成28年8月には、中央教育審議会から次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめが、12月には、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策についての答申が取りまとめられました。 さらに、平成29年3月には、学校教育法施行規則の一部を改正する省令の制定並びに幼稚園教育要領、小学校学習指導要領、中学校学習指導要領の全部を改正する告示等の公示についての通知がなされ、その中で、全面実施となる平成32年度以降においては、小学校3、4年生で外国語活動の時間に年間35時間、小学校5、6年生で外国語科に年間70時間が充てられることとなりました。 また、平成29年7月に示された小学校及び中学校の学習指導要領等に関する移行措置並びに移行期間中における学習指導等についての通知では、移行期間となる平成30年度及び31年度においては、小学校外国語活動の授業実数は3、4年生で15時間、5、6年生で現在の35時間に15時間増加させた50時間の指導を行うこととされました。 この新たに加わる増加時数への対応について、議員御質問のとおり、文部科学省では、総合的な学習の時間から15時間を充てることも可能としておりますが、本市教育委員会としましては、探究的な学習過程を重視する総合的な学習の時間は現行時数で実施することが望ましいと考えていることに加え、小学校では、平成28年度から夏季休業短縮して授業時間数を一定確保できていることから、年間の総授業時数の中で対応できると判断しています。 なお、条件整備について、文部科学省では、移行期間中に指導すべき内容に係る補助教材の配布に加え、教員研修の充実、専科指導や外部人材の活用など、必要な支援を行うこととしております。 また、本市では、移行期間や全面実施に向けて円滑に取り組めるよう、本年度、教育委員会と連携して、亀川小学校及び亀川中学校を中心に外部専門機関と連携した英語指導力向上授業を実施し、新学習指導要領及び移行期間での指導方針や内容等を各学校に周知するとともに、教員の指導力の向上にも取り組んでいるところです。 先ほど申し上げましたとおり、外国語におけるコミュニケーション能力や外国語能力の向上は児童・生徒の将来にわたっての重要な課題でございますので、今後は校長会等とも協議を重ねながら効果的な内容となるよう取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 中野管財情報課長 ◎管財情報課長(中野裕文君) 続きまして、大項目4、エレベーターの2重ブレーキについてお答えします。 エレベーターの設置基準については、議員御質問のとおり、平成21年9月にエレベーターの安全対策基準が見直され、建築基準法施行令等の一部が改正されました。 よって、法施行後に建築確認申請を必要とするエレベーターの新設または改修工事等の際には改正法が適用されることとなっています。 このことから、新庁舎のエレベーターについては、昇降路は平成8年に建設された元株式会社和歌山リサーチラボ社屋のものを使用しましたが、その他の機械類等については、全面的に取りかえる工事、つまり建築確認申請を必要とする改修工事に該当したため、所定の手続に沿って、議員御質問の戸開走行保護装置を含む、安全対策基準を盛り込んだものに再整備しています。 また、エレベーターの整備後には、現行法に適している旨の検査済み証も受領しているところでございます。 以上でございます。----------------------------------- △会議時間の延長 ○議長(宮本勝利君) この際、本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。----------------------------------- ○議長(宮本勝利君) 再質問ございませんか。 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 大項目1の累増する基金についての再質問です。 答弁をいただきましたけれど、海南市は県内各市に比べて中位にあるということがわかりました。 そこで、今後の財政調整基金をどのような方向に持っていこうと考えているのか、再質問をいたします。 ○議長(宮本勝利君) 橋本企画財政課長 ◎企画財政課長(橋本伸木君) 17番 川端議員からの財政調整基金についての再度の御質問にお答えいたします。 基金積み立ての今後の考え方についてですが、本市の財政状況は、今後、普通交付税の減額や市税の減収により歳入の減が想定される一方で、歳出においては高齢化に伴う社会保障関連経費の増加などが見込まれ、より一層厳しくなっていくことが想定されます。 このような中、安定した財政運営を将来にわたり引き続き行っていけるよう経費の節減に努めるとともに、財政調整基金については積み増しを行っていきたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 次に、大項目2、政府提唱の働き方改革について、神戸市の場合ということで御答弁いただきました。それに対する再質問をいたします。 本市も、神戸市の今後の状況はもとより、導入企業における効果や市民感情など、多方面から調査研究する必要があるとのことでありました。 そこで、本市が導入しようとした場合に、考慮、対処すべき課題はどのようなことが想定されるのでしょうか、お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 山縣総務課長 ◎総務課長(山縣秀和君) 17番 川端議員の再度の御質問にお答えいたします。 我々、地方公務員の服務は地方公務員法の法令により規定されてございまして、その中で、副業禁止につながる規定は、地方公務員法第33条の信用失墜行為の禁止、第34条の守秘義務及び第35条の職務専念義務がございます。 また、第38条では営利企業等の従事制限が規定されておりまして、「職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていなかる事業若しくは事業にも従事してはならない。」とございます。 神戸市の場合、この許可基準を独自に設けて職員の副業を認めているわけでございまして、具体的には社会性、公益性が高い、市が補助金を出すなど特定団体の利益供与に当たらない、勤務時間外、それから常識的な報酬額の4つを定めてございます。 今後、本市において、職員の副業について検討するに当たっては、神戸市の基準は大変参考になるものと思われますが、現状において、市内企業、事業所では、従業員の副業を認める流れが確認されていない中で、市職員に副業を認めることに対して、市民の皆様から見て信用失墜行為につながらないか、守秘義務はどうか、また職務専念義務についてはどうかなどを意識するとともに、今後の労働環境の変化など、総合的な判断が求められるものと認識してございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 次、行きます。 大項目3、教育問題についての中項目1、給食無料化についての再質問です。 国の動向や先行事例を調査したいとの答弁でしたが、私としては不満な答弁であります。 小中学校含め、給食を完全実施した場合、総費用は概算で幾ら要るのか、また実施に踏み切れないのは予算だけの理由なのか、他の事情があるのか、正確な実情もあわせてお尋ねしたいものであります。お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 大和学校教育課長 ◎学校教育課長(大和孝司君) 大項目3、中項目1にかかわります再度の御質問にお答えいたします。 まず、小学校、中学校で給食費を無料化にした場合の給食費の概算でございますが、本年度の児童・生徒数をもとに計算いたしますと、年間約1億8,000万円となります。 次に、給食費についての考え方でございますが、学校給食法第11条では、経費の負担として、学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち、政令で定めるものは義務教育諸学校の設置者の負担とするとされ、また第2項には前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費は、学校給食を受ける児童または生徒の学校教育法第16条に規定する保護者の負担とするとうたわれていることから、本市ではこれまで小学校の保護者に食材費として1食250円を負担いただいているところです。 また、憲法第26条第2項、義務教育はこれを無償とするとの規定について、無償とは、義務教育における授業料及び教科書費用の不徴収と考えられることからも、給食費は保護者負担とさせていただいております。 しかしながら、先ほども申し上げましたとおり、給食費無料化については既に実施されている自治体が全国にあることは承知しているところでございますので、まずは教育委員会として、どのような取り組みができるのかも含めて調査してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 引き続き再質問です。 学校給食の歴史は、子供の貧困対策として始まりました。1954年に学校給食法が制定され、普及していきました。 その後、経済成長とともに、専業主婦というライフスタイルが広がり、遅くとも70年代には愛情弁当論が語られるようになりました。 バブル崩壊後、格差が社会問題化し、再び貧困対策としての役割が給食に期待されるようになってきているわけであります。 学校給食法によると、給食の調理施設や備品、人件費は学校設置者である自治体などが負担し、食材の費用は保護者が負担すると定められています。このことは先ほどの答弁で言われました。 しかし、旧文部省、現文部科学省は、自治体が食材費などを補助することを禁じない旨の通知を出しており、公費による無償化は可能となっているわけでありまして、その点について、検討の上、御答弁願います。 ○議長(宮本勝利君) 西原教育長 ◎教育長(西原孝幸君) 大項目3、中項目1にかかわります再度にわたる御質問にお答えいたします。 川端議員御質問の通知は、昭和29年当時、学校給食の実施が広がりつつある中で、学校給食法が昭和29年6月に定められたことに伴って、昭和29年9月に文部事務次官通達として発出されたものであり、その中で、学校給食の経費の負担等について、学校給食法等では、学校給食の実施に必要な経費は原則として小学校等の設置者と給食を受ける児童の保護者とがそれぞれ分担することを定めたものであるが、例えば保護者の経済的負担の現状から見て、地方公共団体、学校法人、その他の者が児童の給食費の一部を補助するような場合を禁止する意図ではないとされています。 このことを踏まえ、教育委員会としましては、給食費の無料化は保護者の経済的な負担の軽減として、また子育て支援の一環として大切な課題であると認識しているところでございます。 これまで教育委員会における予算に関しましては、校舎等の耐震化や教室の空調設備の整備など、学校における教育環境の整備や子供たち一人一人に生きる力を確かに育むための教育内容の充実のためなどに重点的に取り組んできているところであります。 さらに、今後、議員の御質問にもありました新しい学習指導要領の実施に伴い、国際化を見据えた英語教育への取り組みや高度情報化社会に対応するためのICT環境の整備などに取り組む必要があると考えており、現時点では給食費の無料化の検討には至っておりません。 しかしながら、今後、議員の御提案も踏まえて、既に実施している自治体等の情報を収集する中で、教育委員会として、どのような取り組みができるのかを幅広く検証してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 前向きな御検討をお願いしておきます。 それで、次に中項目2、働き方改革についての再質問に移ります。 スクール・サポート・スタッフの配置は学校現場の負担を緩和するとともに、長時間勤務の削減につながるなど、即効性のある対策だとのことです。 そこで、教員の長時間勤務として問題視されている放課後の部活動のことが気がかりで、以前、私が問題点として取り上げましたが、その後、この問題はどうなっていますか。再質問としてお尋ねします。 ○議長(宮本勝利君) 大和学校教育課長 ◎学校教育課長(大和孝司君) 大項目3、中項目2にかかわります再度の御質問にお答えいたします。 中学校部活動に係る教員の負担軽減の取り組みにつきましては、平成28年6月に文部科学省から出された学校現場における業務の適正化に向けての報告書や平成29年1月に和歌山教育委員会から示された和歌山中学校運動部活動指針等を踏まえ、本年度、本市では1週間のうち1日は休養日を設ける。休養日は原則、土日とするなどの休養日の設定や平日は2時間程度を原則とする、休日は特別な場合を除き4時間までを原則とするなどの練習時間の設定などについて、校長会とも連携しながら取り組みを進めております。 教育委員会としましては、特に週休日の部活動の実施状況と休養日の設定状況を把握するため、各中学校に対し、部活動実施状況報告書の作成、提出を求めているところでございます。 本年度、4月からの状況を見ますと、土曜日、日曜日とも活動を行った割合は、全体で26%、土曜日、日曜日とも活動を行い、翌週に休養日を設定した割合は、全体で96%となっており、1週間のうち1日は休養日を設定できている状況でございます。 また、本市では、外部指導者派遣事業を実施しており、各中学校からの申請及び推薦を得て部活動における外部指導者を派遣しております。外部指導者の活用は顧問の高齢化や指導の専門性を補うためにも有効であり、また、そのことが部活動における教員の負担軽減にもつながっていると考えております。 なお、国では、今後、部活動の実態調査を行い、その結果を踏まえて具体的な休養日数などを盛り込んだ指針を定める方針であるとお聞きしておりますので、その動向も注視しながら、さらに取り組みを進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 次に、中項目3、小学生の英語教育についての再質問です。 小学校では平成28年度から、夏季休業を短縮して授業時間数を一定確保できていることから、年間の総授業時間数の中で対応できるとのことでした。 すばらしいことで驚かされるとともに、高く評価したいと思います。 ところで、中央教育審議会の次期学習指導要領の改定方針の成否の鍵を握る教員の指導力養成計画には文部科学省内部でも相当無理があるとの声がささやかれているそうであります。 指導体制や指導力養成計画はどうなっているのか、大丈夫ですか。再質問します。 ○議長(宮本勝利君) 大和学校教育課長 ◎学校教育課長(大和孝司君) 大項目3、中項目3にかかわります再度の御質問にお答えいたします。 議員御質問のとおり、小学校での外国語活動、外国語科に関する来年度からの移行措置、平成32年度からの完全実施に係る教員の指導力の向上は大変重要な課題であると認識しているところでございます。 本市にあっては、これまで小学校外国語活動を活性化するため、外部人材として外国人講師等を活用したり、中学校英語科教員が小学校で指導したりするなどして指導体制の充実を図ってまいりました。 また、先ほど申し上げましたとおり、本年度は教員の指導力の向上を図るため、教育委員会と連携して亀川小学校及び亀川中学校を中心に行っている外部専門機関と連携した英語指導力向上事業において、市内外の教員を対象に計8回の研修を実施しているところでございます。 来年度からの移行措置、平成32年度からの完全実施を見据え、今後も引き続き教員の指導力の向上を図るための研修等を行うとともに、各学校の取り組みや実践を共有しながら本市における英語教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 大項目3を終わりまして、大項目4も再質問はございません。 大項目5に入ります。 二元代表制の確立について、もう一つ資料を用意しました。資料3に平成26年度、27年、28年度及び29年度の全議案に対する各議員の表決態度を示しました。 中西議員は平成26年度時点では市民クラブでしたので、同クラブ所属と仮定しますが、議長を除く8人中で7人が同期の315議案全てに賛成しています。 公明党に至っては、完璧に全3人とも全て賛成しています。 これは偶然ではないと思います。市長提案は必ず賛成しようという積極的な意思が働いているから、このような結果となったのです。 つまり、この議員たちは市長と組んでいるのです。市長与党であります。 そして、宮本議長は市民クラブに所属していて、公明党と連立して市長与党を先導しているのであります。 去る6月定例会の一般質問で、私は、今春、市長選挙の神出陣営の選対本部長を宮本議長が務めていたが、当選後の両者の関係が対等・対立の関係を維持できるのかと尋ねたところであります。 市長は、対等・対立の関係の維持には影響を及ぼすものではないと否定されました。 そこで再質問です。 海南市の執行機関となる市長選挙に、海南市の立法府を代表する議長が選挙対策本部長を果たすという癒着ぶりでは、対等・対立の維持ができないと見るのが常識ですが、なぜ市長は対等・対立の関係の維持には影響を及ぼさないと言うのでしょうか。その理由をお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 対立・対等の原則の維持ということでの再度の御質問でございますが、先ほどもお答えしましたように、後援会の幹部の役員会で後援会の役職というものは決まりましたので、私もそれに賛同したわけでありますが、決して、こういったことについては法にも触れておりませんし、議員の御懸念は十分受けとめますが、私としては、何ら恥じることのない人事であったというふうに考えております。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 今問題にしている議長が市長の選対本部長を果たすという癒着ぶりの問題を6月定例会の一般質問でやったんです。その答弁を、市長は政治という大きな目標達成には同士的集まりが不可欠であると申されたんです。全く、私の意味が通じていません。抱腹絶倒であります。私は、同じ自治体の市長と議員とが組んではいけないと力説しているのに、同士的集まりをしているのだと応答しているのです。おかしいとは思いませんか。 市長みずから議長及び当日出席の与党会派議員と組んでいると白状したことになります。登壇して説明したように、北川正恭教授は、都知事と一緒ににっこり笑って写ったポスターを張って知事与党であることをアピールする候補者がいた。この候補者は都議会議員になる資格はないのではないかと批判しています。ポスターだけでもこのような批判になるのに、神出陣営の集会でひな壇に座り、市議代表者が決意表明などするものなら、これは噴飯ものであります。 例えば、弁護士先生の研修会に検察庁検事が列席してたらおかしいでしょう。市長におかれては、二元代表制の意義とともに、市長と議会とは対等・対立の関係にあるべきだと認識されたいと思います。 さて、二元代表制の誤解される理由は、国会運営の議員内閣制と混同しているからであります。国会では自民党と公明党が政権与党ですから、市議会でも、これらを支持する議員は与党議員としての会派を構成しがちです。ですが、法に基づく考えでは、市長をチェックするために市議会議員に選出されたのですから、与党議員などあってはならず、オール野党でなければなりません。そこで、国会と間違えたようなふりをして与党議員になるのです。 地方議会において市長という権力者と組めば、その議員は得をします。市長も得をします。特に、市長は過半数の議員と組めば、議案が可決できますし、批判勢力も小さくなって安定政権となり、得をします。 そんなわけで、自治体改革のおくれている本市のような自治体では与党議員会派がはびこっています。 そこで、市長に再質問します。 本市市議会に与党派が存在することをどう思うか。改革すべき課題だと思いませんか。お伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) この議会に与党議員が存在するかという御指摘でございますが、私としてはそういうふうに考えておりません。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 本市行政はおくれているし、水準も低いと思います。例えば、本庁移転についても不可解なことがありました。市長の説明によると、新庁舎建設に当たって震災の際の津波浸水区域への公共施設の建設を避けよと内閣府が指摘しているからという理由で、山の手の不便な元株式会社和歌山リサーチラボ社屋へ移転を決めましたが、同時期に(仮称)西部こども園を津波浸水区域の市民病院跡地に新築することを決めました。こども園のほうを引っ越すほうが妥当な考え方ではなかったのでしょうか。こども園の保護者が利便性を強く要望していたからと当局は説明しましたが、本庁は便利なところに建てよと自治法で定めているのですから、正反対の判断をしているのであります。 本庁を移転させた結果、まちが寂れるおそれがあり、跡地に市民交流施設を約28億5,000万円で建設することとなり、現在、推進中です。本庁移転をさせたことで、非常に高くつきました。その上、市民交流施設ではにぎわいの確保は難しいのではないでしょうか。市民交流施設も震災時には津波浸水しますが、これは浸水しても構わないのですか。だとすれば、本庁も現地再建をして浸水しても構わない部屋割りにすべきだったのです。私は、本庁の現地再建を主張いたしました。ところが、その際、市は本庁は震災時の司令塔にする、したがって現地再建では本庁は震災時の司令塔にできないと強引に主張したのであります。 私は、司令塔は体育館で賄えばよいではないかと申しましたが、採用されませんでした。 また、本庁は、震災時の司令塔にするとは申しましたが、いまだにBCP、すなわち業務継続計画が策定できていません。発災時、本庁を司令塔にすると言いますが、日常業務要員の職員と本庁を司令塔にした際の災害対策要員の職員の配置や命令系統が完成していません。 これでは、司令塔業務が全く発揮できないではありませんか。 結局、本庁を司令塔にするという言い草は、元株式会社和歌山リサーチラボ社屋へ移転させるための口実に過ぎなかったのではないでしょうか。また、本庁を司令塔にする以上に大切な消防署、警察署の移転が全く決まっていないのです。警察署は管轄外としても、消防署が今のままでは液状化地域であり、浸水地域ですから震災時に全く対応できません。震災と火災はつきものと言われているのに、消防署移転をいまだに決めていないのはその能力や責任感が疑われるところであります。 そのほか、こんなこともありました。平成27年1月臨時会で、本庁の元株式会社和歌山リサーチラボ社屋への移転を決めました。その臨時会では、建設費の補正予算も可決しましたが、その際の市長の提案理由の説明は非常にわかりにくい不可解のものでありました。後日、議案説明が理解できなかった理由がわかりました。それは、1級建築士の資格を持っている市長ではありますが、官庁施設の耐震基準を理解していなかったのです。その基準を理解していない市長が提案理由を説明したのですから、議員が理解できるはずがありませんでした。 長い市長在任中に、官庁施設は少なからず建設してきているものの、市長は不勉強なまま職員に仕事を任せっ放しにしたのでしょう。 だから、官庁施設の耐震基準が理解できていなかったのです。 こんなていたらくでは、議案の提案説明は無理というものです。また、こんなこともありました。先年、国からの通知で公共施設等総合管理計画を3年以内につくれとされていましたが、一般質問で私が指摘すると、市長は、通知を見ていないと言い、通知文をどこに保管しているか、それを探し出すのに、大慌てとなったことがありました。その後、何度も私が一般質問を続けてきて、やっと昨年度に完成し、事なきを得たところです。 そのほか、総合計画の件もあります。平成23年に地方自治法の改正があり、総合計画のうちの基本構想が法律規定から外されました。神出市長提案の第1次総合計画は、政策は生きているが制度規定がなくなっているので総合計画条例をつくって制度化すべきだと、私は何度も一般質問を続けました。市長は政策と制度を混同し、私の主張点が理解できず、総合計画条例がつくられずに6年間が過ぎてしまいました。やっと、去る6月定例会で条例化されたところであります。 また、総務委員会の一件もありました。過去の定例会の総務委員会で市長が議事進行発言をしたことがありました。委員会における市長の位置づけを市長は十分理解できていなかったのです。 また、特別委員会の位置づけや全員協議会の招集権など、市長の認識不足や勉強不足が露呈しました。 結局、その総務委員会で市長は3回陳謝し、資料を撤収されたことがありました。 これから、再質問に入ります。 ほんの数例を紹介しましたが、本市行政当局はその程度のていたらくですので、日ごろの行政運営や議案などは決して高い水準にはありません。油断すれば、どんなポカをやるか知れません。 そのような当局の議案ですのに、資料3で表示したように、平成26年度以降の議会で315議案が提案されていますが、市民クラブと公明党会派の議員はほぼ完璧に賛成しています。315議案もあるのに、議案全部を賛成していこうという信念や意思が働かなければ、こんな結果になるはずがないと私は思います。 つまり、両会派は市長と組んでいるのです。与党です。二元代表制のもとでは、市長と議会は対等・対立の関係であるべきです。 与党議員があってはなりませんが、本市市議会には現実にあるのです。これに対する市長の見解をお伺いします。 また、議長が市長の選対本部長を務めていることが当選後の両者の対等・対立の関係を難しくしているし、市民クラブと公明党会派へも投影していると思われますが、市長の見解をお伺いします。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 二元代表制にかかわっていろいろ御指摘いただきまして、思い出すこともありますし、私の能力不足についても反省をしなければならない点が多々あるということは、十分認識をいたしました。 しかし、川端議員が先ほどから言われているように、議会内で与党とか、野党とか、そういったものについては、私は全く意識をしておりませんし、また宮本議長には選挙ではいろいろ御指導をいただきましたけれども、決して皆さんに御心配をかけるようなことはいたしておりません。 しかし、ここで最後までちょっとお話を聞いてほしいことがございます。あれだけ川端議員も言ったんやから、私もちょっと言わせてください。 恐らく、川端議員は私が与党会派という議員方を牛耳っているというように思われているということでございますが、あなたが以前、市長室に来られて、「私を議長にしてほしい」と話されたときに、私が議会を牛耳っているのであれば断らず承知をしていたというふうに思います。そのとき、私はあなたに、「市議会のそれぞれの会派を回ってお話をしてください」というふうに申し上げました。 その後、再度、市長室にお越しになり、私とつながりが強いという御指摘の宮本勝利議員と話をしてきて、「宮本は市長のことをよく考えていた」というふうにお話をされております。 議会構成という重大案件こそ、私は口出しをせず、見守るべきものだというふうに考えております。 私のところに御自身を議長にと頼みにくるというあなたの考え方こそが、二元代表制とかけ離れているのではないかというふうに私は申し上げたいと思います。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 私が議長にならしてほしいと市長に言うたということらしいですけれど、全く覚えてないんですよ。今の私の神経から言いましたら、市長に頼んでも議長になれるはずないんで、そんなこと言うはずないと思うんです。それよりも、私が平成15年に市議会議員に再選されたときに、市長は組みましょうというはがきをカラー刷りで出してくれたわな。組みましょうという働きかけをしてきているんですよ。それこそが、問題でなかろうか。それから、これは、私自身、直接知ったわけでないんですが、市議会議員選挙で激闘している議員に、お助けしましょうかという電話をかけたと、これはどういうことを意味するかというのは、推測できるんですけれど、そんな話もありましたんで、それであなたが議員に組みましょうという働きかけをしてるのに違いないと思たわけですわ。どう思いますか。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 平成15年の市議会議員選挙の後のはがきの件でありますが、ここへ持ってきていただければ一目瞭然わかるというふうに思いますが、私は当選した方々、また落選した方々に、お祝いと、またねぎらい、激励のはがきを出してきたものでありまして、決して組みましょうというような文言は載っていないというふうに考えております。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 市長との関係で暴力団をめぐっても、いろんなことがあったんです。しかし、そんなことをここで暴露してお互いにひんしゅく買うようなことをすべきでないと思うんで、言わんときますけれど、あなた、相当なことをしているんです、裏で。ほいで、きょうは言わんときます。言えよって誰ぞ言うてくれたら言うけれど、それは置いておきます。 次に、地方自治法を眺めてみたいと思います。地方自治法第98条は自治体の議会がその事務執行状況についての検査及び監査委員に対する監査の行う権限の規定であり、議会の執行機関に対する監視権を規定しています。条文の趣旨は執行機関と意思決定機関との間の相互の牽制によって、自治体の事務処理を適正にすることです。 第100条は自治体の議会の自治体事務への調査権などを決めています。 また、第96条は条例の制定と改廃、予算を定め、決算認定など、議会の議決すべき事項を定めています。 そこで再質問ですが、このような議会の諸権限が定められていても、市長が特定会派議員と組むことによって法の権限が発揮できなくなるので、市長は与党会派をつくるべきではないと私は思いますが、市長の見解を再度求めたいと思います。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 私は、決して与党会派をつくっているという認識はございません。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 次に、市長と議会との行政の分担についてただします。 自治体の議会の権限は、議決、調査、選挙、同意、決定、承認、検査、監査の請求、意見書の提出、請願書受理、報告書類の受理、懲罰、規則の制定に分けられます。 その最も基本的であり、本質的なものであるのでは、法第96条第1項に示される議決権です。本条では、条例の制定、改廃、予算決定、決算認定など、15項目が規定されています。 一方、市長その他の執行機関は条例、予算、その他議会の議決に基づく事務等をみずからの判断と責任において誠実に管理し、執行する義務が課せられています。このことは、法第138条の2、執行機関の義務に記されています。また、法第96条第1項の議決事件に対比できる執行機関の担任事務が法第149条に示されています。本条では議案の提出、予算の執行、地方税の賦課徴収、決算を議会認定に付すことなど、9項目が掲げられています。その再質問を行います。 ただいま述べた条項に基づいて、議会は別称立法府と言われ、市長は行政府と呼ばれますが、そのことは御存じか、お尋ねします。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) ただいま御指摘のことは以前にも川端議員から重々御発言いただき、認識をしているところでございます。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 次に、議会すなわち立法府と、市長すなわち行政府は、それぞれの法令に定めるところによって、自治行政を分担し、直接的にも、間接的にも、その権限に介入したり、介入されることがあってはなりません。両者は分担されたみずからの権限による責任を一身に負いながら、住民の福祉の増進のために奉仕しなければならないとさきの6月定例会の一般質問の際に、教科書に基づいて私は質問してきたところです。 そこで再質問です。 モンテスキューは、司法、立法、行政の3権分立を唱えました。 3つの機関が互いに監視、抑制し合うことによって権力の濫用が防がれるというわけで、現在でも世界に通用する民主主義の根本原理となっています。 我が国では、司法、裁判所は既に全国的に独立しています。 そこで、海南市において、民主主義を確立するには、立法、議会と行政、市長を分立させなければ民主主義は保てないということになります。 ところが、本市においては、立法、議会の過半数が行政、市長と組んでいると私はみなします。これでは、本市は民主主義が確保できません。行政、市長と組んでいる過半数の議員が行政、市長とたもとを分かち、他の議員と合流し、チーム議会を構成したら、そこから本市における民主主義の第一歩が始まるのです。そうすれば、配付した資料3のように、315議案全てに賛成する議員がなくなり、議論が活発化し、一般質問登壇者もふえてくることでしょう。 市長は市民クラブ及び公明党会派と組むのをやめていくべきです。民主主義へ一歩進めませんか。断固とした明快な答弁を期待します。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 御指摘の立法府、また行政府という考え方については、そのとおりかというふうに思います。 決して、私どもは議会の皆さんに多数派工作をしているというところでもございません。 逆に一方、川端議員のほうが、我々、行政のほうへかなり圧力をかけられるという事実、これも聞いてください。 御自分の後援会ニュースを庁内の所属長の席に行き、「おまえとこの職員は何人な」と言って人数分を置いていかれる行為などは、やはり厳に慎んでいただきたいというふうに思います。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君 ◆17番(川端進君) 用意した再質問あるけれど、先に言わよ。 何で、慎まんなんの。わかりませんが。頭の悪い私にわかるように説明してください。 ○議長(宮本勝利君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 個人の後援会ニュースを庁内の所属長のところへ行き、その職員の部数を置いていき、配布をしろということについては、やはり私は厳に慎んでいただきたいというふうに思います。 ○議長(宮本勝利君) 17番 川端 進君
    ◆17番(川端進君) 市長の答弁やないけれど、違法なことではないんですよ。そして、配ってくれとかって言うてないんです。「配ろか」と言うさけ、「配ってくれるか」と言うたし、自分でもずっと配っていっているんですよ。そんなやりとりの中でやっているので、圧力をかけて配らせたということは全くありませんので、その点は理解していただきたいと思います。 こんなしょうもないことで、長いこと言うてられんので、さて、再質問の説明です。 日本社会は、欧米社会並みの地方分権国家を目指して進んでいる過程にあります。 このため、議会では、議会改革の取り組みを進めてきています。本市議会も議会基本条例を制定したいとしているのもそうした一環です。 今後は、海南市も、自立、自律の分権自治体を構築していかねばならないと私は思います。 自立、自律と申しましても、わかりにくいのですが、初めの自立は、自分で立つと書く自立です。これは、地方自治体は法律や財政運営などで国に教えてもらいながら自治事務をやっている現状ですが、これを改め、自分で考え、自分で判断して事務を執行できるように成長していこうという目標です。 物すごく難しい業務の課題であり、行政職員の奮起を期待します。 後のほうの自律は、法律の律と書く自律です。自治体の運営を自動車に例えるなら、市長も先ほど申されましたが、ハンドル、アクセル、ブレーキなど、その他が作動しているわけですが、仮に議会をブレーキ役だとすれば、市長派議員が過半数ある状態ではブレーキの効かない自動車ですし、利権派議員が力を持つ議会では暴走をしたり、麻痺します。 各部位が制度設計どおりの機能をする自治体が望ましいわけです。そして、自律して自治が運営できるようになって、初めて分権自治体となっていけるのです。 分権自治体がやってくるのは将来のことですが、将来に向かって、各員、一層、奮励努力いたしましょう。答弁は要りません。 ○議長(宮本勝利君) 以上で17番 川端 進君の質問を終了いたします。 お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会し、明日午前9時30分から会議を開きたいと思います。 これに御異議ございませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。 よってそのように決しました。 本日はこれをもって延会いたします。                           午後5時2分延会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。  議長   宮本勝利  議員   東方貴子  議員   河野敬二  議員   川口政夫...